「一日一力一心」大切なことです 

山口市の野田にある豊栄神社の御祭神は毛利元就公です。

 

百万一心
百万一心

お隣合っている野田神社は幕末維新の名君、毛利敬親公と養子の元徳公が御祭神です。

訪れる人もほとんどいませんが、ちょっと驚くくらい規模が大きくて静謐な雰囲気の神社です。

 

その豊栄神社の境内に写真の石碑が建っています。

「一日一力一心」と彫られています。「百万一心」と読みます。

 

戦国時代、毛利元就は毛利家の当主となって、安芸郡山城に入城します。安芸の国人領主だった毛利元就は、徐々に力をつけて有力大名へと飛躍します。

手狭になった郡山城を拡張する工事をおこなった際に、本丸の石垣が何度突いても崩れてしまいます。そこで、当時の習慣として人柱を立てなければ工事が完成しないだろうということが言われ始めました。

 

その話を聞いた元就は、「人の命はそんなに軽いものではない。石垣が崩れるのは、人々の心が一つに合っていないからだ。」と家来を諭しました。元就は紙に「一日一力一心」と書き、これを石に彫り込ませて人柱の替わりに埋めました。それ以来、石垣の工事は滞りなく進むようになったということです。

 

みんなが、その日その日、力を一つにして、一つの心で取り組めば、いかなることも成し遂げられるという「百万一心」の精神は、山口県に根付いています。「一日一力一心」の石碑は山口県内各地で見ることができます。

 

「おいでませ山口へ」