レノファ監督解任から会社経営を考える

今季成績不振で降格圏内21位(2勝4分10敗)のレノファ山口の上野展裕監督が事実上解任されました。今日の試合から、猿澤真治暫定監督が指揮しています。

 

レノファ山口(公式ウェブサイトにリンク)
レノファ山口(公式ウェブサイトにリンク)

JリーグにJ3というカテゴリーができたのは2014年です。このときは12チームで、JFLからの移行9チームに加えて、J2からの降格(鳥取)、地域リーグからの飛び級(東北:盛岡)、JリーグのU22選抜の3チームで構成されていました。

その前年の2013年にレノファ山口は地域リーグである中国リーグで3位に終わっています。通常であれば、2014年も中国リーグなのですがJFLから10チームがJ3に移ったので、レノファ山口はJFLに入ることができました。このときに、監督に就任したのがJ1新潟ユースの監督だった上野展裕です。

 

2014年に上野監督率いるレノファ山口は快進撃して、JFL4位に入ります。ギリギリながら、J3への昇格基準を満たして、JFL1年でのJ3昇格を決めます。

2015年はJ3昇格初年で下馬評も高くなかったのですが、またまた快進撃でシーズン当初から首位を一度も譲ることなく優勝します。全36試合で96得点で30失点という圧倒的な成績を残してJ2昇格を決めます。

昨年2016年はJ2昇格初年、J3と同様に攻撃的サッカーで特に前半戦は大健闘します。結果的には12位(全22チーム)と、真ん中あたりの順位で終わりますが、連続昇格してきたレノファ山口としては、素晴らしい成績と言えるでしょう。

 

さて、2017年のレノファはJ2で2年目のシーズンを苦しんでいます。ついに上野監督の解任に及んだわけですが、あまりに偉大な監督が辞めるわけで、今後のことが心配です。選手のインタビューでも、上野監督は正しい、その教えを守る、続けていく、という趣旨の発言が相次いでいます。

 

会社経営でもトップが代わることはあります。いわゆるカリスマ社長とか中興の祖とも評されるような好業績の経営者が、業績不振を理由に交代するときは難しいです。会社の経営がいよいよ立ち行かなくなってから辞める場合や、業績回復の手腕が疑いのないような辣腕が後任につく場合などはともかく、そうでなければ結構厳しいです。

 

Jリーグなどのスポーツの場合は、成績がオープンですから透明性が高いのですが、会社の業績は曖昧なところもありますから尚更です。ちょうど、公開企業では経営者の交替時期です。レノファも含めて、業績回復を見守っていきましょう。