土と毒ガス > コンクリートと核

どうも報道を見ていると論点がズレているor敢えてずらしているように思います。

 

このブログで何度か書いているように豊洲の問題は「盛り土」が無いことです。そもそも、コンクリートで遮蔽することで安心・安全を担保することができないので、盛土にすると判断したわけです。

 

また、今はベンゼンなどの揮発性有機物のことばかり議論して、地震のことをわすれちゃっています。東日本大震災で記憶に新しい揺れ、津波高潮、土地の液状化対策としても盛り土は重要な役割を果たすはずでした。それが「無い」のが問題です。

 

小池都知事の3つの政策は「都民ファースト」「情報公開」「ワイズスペンディング」だそうです。

盛土が何故無いのかという情報は小池都知事の手にあります。何故、これを情報公開しないのでしょうか?また、誰も求めないのでしょうか?

石原元知事や浜渦元副知事を証人喚問する意義は感じられません。 

 

東京都の委員会は、豊洲の土地は4500億円でマンション用地として転売するという摩訶不思議な試算をしていますが、盛土しなければマンションも建てられません。

築地を格安で再整備するという現実味のない夢のようなプランもまことしやかに述べています。あれほど問題視していたオリンピック道路など交通インフラの課題もどこにいったのでしょうか? 


これも以前から書いていますが、アメリカの北朝鮮への怒りの根本は「毒ガス=化学兵器」です。

北朝鮮が核保有国になることよりも、化学兵器を使用する国になることを嫌っています。

 

シリアへの空爆の原因になったサリンにしても、北朝鮮で製造された(あるいは北朝鮮がアサド政権に指導した)可能性が高いわけです。北朝鮮は事実上世界最大の化学兵器保有国と推定されています。

 

 世界各国に工作員を派遣している北朝鮮にとって、その国の中核都市で化学兵器を使用したテロ的行為をおこなうことは容易です。(ニューヨークや東京の地下鉄でサリンやVXを撒き散らすことです。)これは懸念ではなく、ファクトです。

 

クアラルンプールの金正男殺害でVXガスを使ったという事実で、北朝鮮は最後の一線に片足を掛けました。そして、シリアでのサリン使用でもう片足を最後の一線に掛けてしまいました。これを正しく理解して、トランプ大統領は原子力空母カールビンソンを派遣して、牽制しています。

 

 

 

 

 

アメリカが言う最後の一線とは、大陸間弾道ミサイルの発射実験ではなく、化学兵器の使用に結びつく何らかの行動です。化学兵器は、敵と見なした国の中枢を確実に襲うことができまるという意味で極めて危険な兵器です。北朝鮮の核ミサイルはどこに着弾するかわかりません。

 

日本人は広島・長崎の記憶で核の恐怖を身に染み込ませていますが、世界の戦争被害の大きさでは化学兵器がより深刻な被害をもたらしています。マレーシアに10人を超える化学兵器部隊を展開できたことをみても、北朝鮮の工作を完全にブロックすることは困難です。

 

このため、日本への脅威は非常に高いです。金正恩の希望は朝鮮半島を赤化統一して自らが統一大統領として支配することです。そんなことはできないと、私たちがいくら思っても無駄です。本人がする意欲がある以上、それに向けての無謀な行動をしそうです。その希望を考えれば、韓国を襲う動機付けは薄いです。韓国国民は同胞であり、統一朝鮮となったときには自らの人民となる(と思っている)からです。

 

一方で、金正恩が自らの力を誇示するために日本を攻撃することを躊躇する理由は希薄です。同胞である韓国国民から完全な同意を得られると考えているかも知れません。日本人が思っている以上に、日本の危険度は高いと言えます。