石の上にも450年~三原市へおいでください

私の出身地、広島県三原市では築城450年のイベントで盛り上がっています。

 

↑ 公式ウェブサイトにリンクしています。

 

平成の合併で旧三原市・本郷町・久井町・大和町の1市3町が合併した現在の三原市は、広島県の中央東部にある人口10万人強の市です。

三原は毛利元就の三男・小早川隆景の城下町として築かれた町で、今年が築城450年に当たります。旧本郷町には広島空港がある広島の空の玄関です。久井町は杭(くい)町で古来より牛馬市で栄えました。大和町は芦田川の源流に当たる果物の産地です。

 

昨年の大河ドラマ「軍師官兵衛」で、鶴見慎吾さんが演じていたのが小早川隆景です。

隆景は天文2年(1533)に毛利元就の三男として生まれました。慶長2年(1597)に亡くなっています。隆景は織田信長の1歳年上、豊臣秀吉とは4歳、徳川家康とは9歳違いです。 

 

時代が遡って、源頼朝に仕えて平家討伐に活躍した土肥実平の子、土肥遠平は安芸国沼田荘(三原市)の地頭に任じられます。土肥氏は相模国早川(早河)が領地であったことから、小早川と名乗るようになります。

その後、小早川は竹原にも勢力を拡げていきます。遠平の孫に当たる茂平は、嫡子雅平に本家沼田小早川を、弟政景に竹原小早川を分家します。その後、小早川家は三原と竹原を拠点にして芸予諸島で水軍としての力を強めていきました。

戦国時代に入り竹原小早川の当主興景が子を残さずに亡くなります。そこで、毛利家から11歳の隆景を養子で迎えます。その後隆景が沼田小早川の当主繁平の妹と結婚して、両家は統一されます。

 

隆景の本拠となる三原城はとてもユニークな城です。小早川水軍の力を発揮するために、沼田川の河口の大島と小島を石垣でつないでつくられました。街道を背にして、海に広がった城です。城の姿が海に浮かぶように見えたことから「浮城(うきしろ)」と呼ばれています。これが、永禄10年(1567年)のこと。今から450年前です。

 

大河ドラマで描かれている通り、戦国の名将・小早川隆景は兄・吉川元春とともに毛利の両川ととして毛利家を支えます。更に、豊臣秀吉の天下統一に一頭地を抜く活躍をして、筑前名島35万石の大名となり五大老の一人となります。

子のなかった隆景は、秀吉の甥(後の秀秋)を養子に迎えて小早川の家督を譲り、三原に戻って隠居します。慶長2年(1597年)に、隆景は三原城で65年の生涯を終えます。

 

さて、三原市は「たこの街」として有名です。いろいろなタコ料理が楽しめます。最近では「八天堂」のスイーツが全国的な知名度を高めています。山口県の獺祭のスイーツ版のようなものです。「八天堂」さんに引っ張られて、三原スイーツも元気です。

よい季節になりましたので、山口県の皆さんも三原まで足を伸ばしてみてください。