まだまだ肌寒いですが、そろそろ熱中症対策の計画をつくりましょう。
熱中症対策は年度が替わってからでは少し遅いです。そろそろ、計画をスタートしましょう。
平成28年の統計はまだなので、一昨年までのデータです。
平成27年は職場で熱中症により4日以上の休業をした人が464人、死亡した人が29人に上ります。労働災害の被害としては、非常に大きなウェートです。
業種別の死傷者数は、建設業・製造業・運送業の順です。死者数では建設業・製造業・警備業の順です。警備業は熱中症のリスクが高い業種です。
尚、労災以外も含めた熱中症の死者数は、平成27年に968人でした。65歳以上の高齢者が781人(80.7%)となっています。熱中症のリスクは、年齢とともに高くなっていきます。
熱中症における現場の3管理を考えていきましょう。おさらいですが、労働衛生の3管理は「作業環境管理」「作業管理」「健康管理」の3つです。
「作業環境管理」では、熱中症指数(WBGT)を測定しておきたいです。
WBGTは湿球黒球温度のことです。普通の気温(乾球温度)よりも、労働環境の管理に有効であると考えられています。気温が高くても乾燥していて風が吹いているようなところより、気温は少し低いが湿度が高く無風のところのほうが、身体にダメージがあります。
作業強度に応じた基準が提示されていますので、従うとよいでしょう。
「作業管理」では、作業時間の管理や水分や塩分の補給を考慮します。
「健康管理」では、作業する人の健康状態を確認することが大切です。やはり、疲労が溜まっている人が熱中症に罹りやすいです。
ところで、「空調服」をご存知でしょうか?ジャンパー型の上着にファンがついていて空気を送り込むというものです。
正直に言えば、なんかバッタ物のイメージがあって、あまり気にしていませんでした。
しかし、活用しているという工場のお話を聞く機会がありました。これはかなり優れものだと分かりました。1着2万円以上して高価なイメージもあったのですが、作業者が動き回るような現場で、気休めにしかならないようなスポットクーラーを並べるより、圧倒的に効果的で、評価が高いそうです。
皆様の工場でも検討されてみてはいかがでしょうか?