営業秘密の三要件「秘密と分かること」

秘密情報の管理についてニュースになっているので、「営業秘密」を確認してみましょう。

 

ある情報が、「営業秘密」にあたるかどうかは三つの要件があります。

 

「有用性」・・価値がある情報という意味です。但し、用もないのに情報を保管するわけもないので、大抵は有用性があります。推敲中の原稿とか、失敗した実験データなども、有用性はあります。

 

「非公知性」・・一般的に知られていない、且つ容易に知ることができないという意味です。ここで難しいのは知ることができるが容易ではないという場合です。

刊行物とかネット上に公開されていて誰でもアクセスできるものは議論の余地はありませんが、プリントアウトした紙情報などは問題です。例えば、事務所の来客スペースにある書棚に漫然とあった顧客リストには非公知性が認められません。但し、書棚に不透明な引き戸がついていて無施錠なら微妙です。引き戸に施錠がされていたら、当然に非公知性は認められます。

 

「秘密管理性」・・主観的にも、客観的にも「秘密」として管理されているという意味です。要するにその情報が「秘密と分かること」が必要です。

紙媒体であれば「秘密」と印字してある。施錠した書棚に保管してある。

電子媒体であれば、ファイル名やフォルダ名に「秘密」と付記している。閲覧にパスワードが必要である。

有形の物であれば、「立入れ禁止」「写真撮影禁止」などと表示している。その場所に立ち入るのにIDカードなどが必要である。

無形の物であれば、口頭で「秘密である」と表明するだけでも法律的には足りるようですが、現実には立証困難です。「ここだけの話です。絶対に口外しないでください。」というのは、皆に拡散して欲しいような場合にも使います。

 

こう考えると、営業秘密をしっかり守るのは難しいことがわかります。

中小企業の場合は特にそうですね。経営者として、どの情報を守るのかをきちんと決めて、対策を取ることが大切です。