福岡市で受験生の宿が足らない件

国公立大学の入試日程と人気アーティストのコンサート日程が重なったのだそうです。

 

国公立大学2次試験の前期日程が、全国的に25日と26日に実施されます。

福岡市では受験生の宿泊先が足らないというのが大問題になっています。

 

福岡市にある国立大学は九州大学と福岡教育大学の二つです。公立大学は県立の福岡女子大です。前期試験の志願者数は九大が5190人、福教大が890人、福岡女子大455人、合計で6535人になります。更に、同じ日程で薬剤師の国家試験が市内の第一薬科大であります。こちらの受験者数は約1300人です。ざっと、8000人の若者にとって人生の岐路です。

 

福岡市の宿泊施設のキャパシティは2万4千人だそうです。普通の状態であれば、それなりに宿泊先は確保できそうな量です。ところが、二つの人気バンドのコンサートが同じ日程で開催されることになってしましました。

一つは「三代目J Soul Brothers」がヤフオクドーム(収容3万8千人)でおこなうコンサートで、もう一つは「RADWIMPS」がマリンメッセ福岡(同1万5千人)で開催するコンサートです。

どちらも、今をときめく人気バンドですから、合わせて5万人とかの人が集まるようです。

 

各大学と福岡市、いろいろな学生団体やボランティア団体が宿泊先の確保に奔走しているそうです。それでも、新聞では宮崎県の受験生が、宿泊が確保できないので出願先を九州大学から東北大学に変更したという事例が紹介されています。

 

やはり、コンサートの主催者や会場提供者は、受験の日程については配慮するべきだったと思います。大学入試は人生のなかでも重要度がとても高いイベントです。人生の方向性を決めることになります。

 

もちろん、アーティストの人に罪はないのですが、やはり印象が悪いです。楽曲の良し悪しもあるのですが、人気稼業です。しかもファン層は受験生の皆さんと重複しているのですから、それなりのダメージになると思います。集まったファンの人たちも、同じ年代の若者が入試に挑んでいる場所と時間を共有しては心から楽しめないかも知れません。

主催者や会場所有者のほうで、入試の日程を避けていたほうが良かったように思います。