鳥を飼う人は減っている

日本のペット産業は、1兆4千億円といわれており、僅かですが増加を続けています。

 

ペットの飼育について、少し探してみましたが、正確な統計が見当たりません。

最も確からしいのは、内閣府の「動物愛護に関する世論調査(平成22年)」でした。

西暦で2010年ですから、少々古めですが、仕方ありません。

 

2010年に、飼っているペットの種類は以下の順になります。

犬(58.6%)>猫(30.9%)>魚(19.4%)>鳥(5.7%)です。鳥は少ないですね。

これが、1974年の同じ世論調査ではこうでした。

犬(48.4%)>鳥(32.6%)>猫(31.2%)>魚(20.9%)です。

鳥は2番目に多いですね。

 

 

端的に言って、鳥を飼育する人は大幅に減っています。そういえば、昔は商店街に一つくらい小鳥屋さんがあったものですが、最近見たことはありません。

 

飼育されている数では、犬と猫はそれぞれ 1,000万匹(頭)くらいだそうです。近年は、猫ブーム(「猫ノミクス」とかいわれます)で猫の飼育数が犬より少し多くなりました。合わせて2000万匹という数は、日本の子どもの数(15歳未満)が1575万人ですから、それより多いことになります。

 

鳥の飼育数が大幅に減ってきたのは、何故でしょうか?理由はいくつもありそうです。

 

昔は、猫はともかく犬は屋外で飼っていたのですが、現在では7~8割が室内犬です。猫や犬と小鳥を同じ室内で共存させることは難しいですね。

鳥は鳴きます。昨日のブログにも書きましたが、結構おしゃべりです。鳴くから鳥なのですが、今の住宅事情ではうるさいとか近所迷惑とかになりそうです。

鳥が病気を媒介するのではないか?「鳥インフルエンザ」なんて名称からの連想でしょうが、誤った懸念が広まっているのかも知れません。

 

日本では野鳥の飼育は鳥獣保護法で原則として禁止されています。飼育できるのは、ペット用に繁殖させた鳥に限られるのですが生産者も減少しており、輸入に頼っているようです。また、こうした背景から、小鳥の価格は高騰しているようです。

 

最後に、鳥は翼を拡げて空を飛ぶものだ!ということもあるでしょう。更に空に逃げた鳥を捕まえるのは困難なので、在来種との間で生態系の異常を引き起こす懸念もあります。 

ただ、鳥はとても賢い生き物で、人間と個人的な関係(友情とか愛情とか)を持つこともできます。きちんと飼育できるのであれば、もう少し数が増えてもいいかな?とも思います。