受変電設備の鍵は全国同じ!!

実は今日まで知らなかったのですが、これはちょっと驚きました。

 

高圧受変電設備は、代表的にはキュービクルと呼ばれる文字通り立方体の金属の小屋を使うのが一般的です。一般家庭のように電気使用量が少なければ低圧(200ボルトか100ボルト)で電気を供給してもらうのですが、工場のように電気をたくさん使うところでは高圧(例えば6,600ボルト)で電力を供給してもらって、工場内のキュービクルで低圧に落として使用します。

 

簡単に言えば、流れる電流の大きさが大きくなると電線を太くしなければならないので、低い電圧でたくさんの電力を送ることは施工の難しいですし、ロスも多くなります。

 

 

キュービクルの内部は高い電圧がかかった部分があるので、もちろん危険です。低圧の電気に触れても条件が悪くなければ命までは落とさないですが、高圧で感電したら危険です。電気事故によって停電になったり、機械が壊れたりもします。

キュービクルの周囲には柵をつくっていたり、施錠されていますから、簡単には開けられないものと思っていました。

 

ところが、日本のほとんどのキュービクルの扉にあるハンドルキーはタキゲン№200という同じ鍵で開くのだそうです。簡単に開かないというのは、逆に言えば事故があったときに対処し難いということでもあるので、日本中の電気関係者が持っている同じ鍵で開くのはそれなりの合理性もあるようです。また日本製のキュービクルだと海外にあるものも、このカギで開くそうです。

 

そうは言っても、セキュリティーの観点で疑問が残ります。そこで、タキゲンでは、TAKというキーを標準化したのだそうです。TAKのキーでタキゲン№200の扉を開錠することはできますが、タキゲン№200でTAKの鍵を開錠することはできません。

TAK50はタキゲン№200の鍵を開けられますが逆はできません。TAK60は60通り、TAK70は1000通り、TAK80だと118,000通りの鍵の種類があるそうです。

きちんとキュービクルの点検整備をおこなう前提で、鍵は交換しておいたほうがよいと思います。