常盤湖が世界かんがい施設遺産に!かんがい施設遺産って?

 朝刊の地方版に、宇部市の常盤湖が国際かんがい排水委員会(ICID)から「世界かんがい施設遺産」に認定されたとありました。

 

 国際かんがい排水委員会(ICID)は1950年にインドで設立された、かんがい・排水・治水などの分野で、技術研究や開発、情報交換などをおこなっている国際NGOです。世界75の国と地域が加盟しており、ICID日本国内委員会は農林水産省内にあります。

 ICIDは、2014年に「世界かんがい施設遺産」の登録・表彰制度を創設しました。登録の要件は、建設から100年以上経過した、かんがい農業の発展に寄与したもので、技術的・歴史的・社会的価値のあるかんがい施設であることです。

 

 今回、常盤湖を含む国内14施設が「世界かんがい施設遺産」の登録を果たしました。有名なところでは、福島県の安積疎水・愛知県の明治用水・香川県の満濃池などがあります。日本からの登録は、初回の2014年の9施設・2015年の4施設と合わせて27施設になりました。

 尚、日本以外では中国11施設、タイ5施設、スリランカ4施設、パキスタン2施設です。

 世界と冠していますが、5か国に限られていて、しかも6割が日本の施設ですから、ちょっと広がりには欠けますかね?

 

 まぁ、それでもめでたいことです。常盤湖の紹介をしてみましょう。 

 

 宇部市民の憩いの場である、ときわ公園は常盤湖の周辺ぐるりと取り囲んでいます。今年、新装なって再オープンしたときわ動物園も大変な人気です。

 朝のときわ公園は、散歩を楽しむお年寄りや家族連れ、常盤湖周辺約6kmのジョギングコースを走る人などで賑わいます。最近では、宇部と韓国・仁川との航路が開通したことから、韓国から来られたお客様も朝の散策を楽しんでおられます。

 

 詳しくは、ときわ公園のウェブサイトから確認してください。 ☞ ときわ公園 のウェブサイト

 

 さて、常盤湖です。

 江戸時代、宇部は毛利藩家老福原氏の領地でした。1695年にときの領主・福原広俊が常盤湖築堤に着手して、1701年に完成したものだそうです。

 これによって、およそ350ヘクタールの水田のかんがいができたということです。

 1ヘクタール(1町)で約10石の米が収穫できますから、3500石の生産増ですね。長州藩36万石ですから約1%に当たります。

 

 常盤湖の湖水面積は約80ヘクタールで、琵琶湖(67000ヘクタール)と比較すると3桁も小さいのですが、山口県では最大の湖(但し、ダム湖を除く)なんだそうです。

 ちょっと、びっくりしました。ということで、ぜひ一度「おいでませ山口へ」m(_ _)m