宇部市でも降り続く雨 ・・ 水害の危険は増している

今週に入って(19~22日の4日間)累積雨量が、250㎜(山口宇部空港のアメダス)です。

 

宇部市は瀬戸内海気候で年間を通して雨の少ない地域です。

降水量の平年値は年間1519㎜で、6月の平年値が259㎜(1年では7月の286㎜に次いで2番目)です。今週は、集中して降り続いています。23日には一旦雨が上がるものの、24日にはまた強い雨が降るという予報です。宇部市でも厚東川の水位が上がっていて、氾濫の危険が高まっています。

 

山口県の特徴は、短くて小さな川がたくさんあることです。一級河川は佐波川(防府市で海に・・)と広島県との県境を流れる小瀬川の2水系だけです。

一方で、河川は108水系480河川もあります。河川の数から言えば、北海道に次いで日本で2番目(二級河川の数が北海道467・山口県437)に多いという、ちょっとビックリなことです。

 

海岸線の長さは日本で6位(北海道・長崎・鹿児島・沖縄・愛媛の次、本州で1位。)です。

 

 

平成20年以前の山口県の水害は、台風によるものが多かった印象です。

平成3年の19号台風は全国に被害をもたらした歴史的な巨大台風でしたが、山口県にも大きな被害がありました。(当時は小野田市に住んでいたのですが、庭の物置が見事に宙を舞って隣の田んぼに落ちました。工場では屋根が飛んだり、あちこち水没して、停電も長く続きました。)

平成11年の18号台風は宇部小野田を直撃しました。上陸したのが大潮満潮の時間に重なったので、低気圧が海面を3mくらい持ち上げて町中が海水につかりました。上陸直後には、海岸近くでは道路の割れ目から海水が噴水のように吹きあがるという奇妙な光景が見られました。

県東部では平成17年の14号台風も県東部で大きな被害がありました。錦川が氾濫しました。

 

平成20年以降は、一転して大雨による被害が増えていて、続いています。

平成21年7月21日水害(死者22名・負傷者35名・住家全半壊110棟)・・主に防府市

平成25年7月28日水害(死者行方不明3名・負傷者11名・住家全半壊540棟)・・主に下関と美祢市

平成26年8月 6日水害(死者2名・負傷者4名・住家全半壊200棟)・・主に岩国市

 

直近の平成26年8月水害は、いわゆる岩国水害です。この年は、2週間後の8月20日に広島市での豪雨災害(死者78名・住家全半壊255棟)が続いきました。

岩国水害では、竹林が拡がっていることによる山体崩落が氾濫の要因になりました。広島水害では砂防工事を計画しながら延期を繰り返していたことも被害を大きくしました。

 

すべてを地球温暖化に原因を求めるわけではありませんが、異常気象は増えています。防災インフラの整備は重要性を増していますし、住民側も身の安全を守る意識を持たないといけませんね。