ドラマ99.9%・・日本では刑法犯の99.9%が有罪になる!?

嵐の松本潤さん主演で人気が高いTVドラマです。ちょっと盛ってて、実際は99%ですね。

 

ホントかな?と思って調べてみました。

平成25年のデータです。

1年間に刑事事件で起訴された人:59,199人。有罪になった人:58,507人。(有罪率 98.8%)無罪になった人: 548人。(無罪率0.9%) 

 

まぁ、99.9%は盛り過ぎですが、起訴されて無罪を勝ち取るのはかなり困難な印象です。

ドラマの主題でもありますが、確かに冤罪が含まれている可能性を感じます。もちろん、実証はできないからこそ、フィクションのテーマになるのですが・・。ちょっと、高すぎますかね?

 

但し、有罪になった場合の処置は意外に軽めです。

執行猶予付き:29,395人。罰金・拘留・科料: 2,616人。

実際に刑務所に入る人は、26,496人です。

しかも、大半は短期で、死刑(8人)を含めても、3年以上の懲役は年間で3,901人です。

ニュースでは重罪ばかりが取り上げられるのですが、たいていの事件では重い刑罰が課せられるのは珍しいようです。

 

更に、さかのぼって一般刑法犯の認知件数は 1,314,483件もあります。

このうち、検挙された事件が394,464件(30.0%)で、262,823人です。大半の犯罪は微罪だったり、当事者同士で話がついたり、警察でお説教されて終わる、ということのようです。

       

少し数字が変わりますが、平成25年の刑法犯の検挙人数は288,019人です。このうちで起訴されたのは77,405人(26.9%)で、公判請求されて裁判になったのは54,278人(18.8%)です。

 

ぐちゃぐちゃ、書きましたが131万件を分母にすると、その3割が逮捕され、逮捕された2割弱が裁判にかかり、刑務所に入る人は半分以下で約2%になります。ちなみに、平成25年時点で、日本の刑務所に入っている一般刑法犯は14,620人(少年院2,771人)です。結構少ないですね。

 

さて、大雑把に言えば、日本では犯罪は減少を続けています。特に、犯罪の半分以上を占める旧来型の窃盗(泥棒)とか傷害(喧嘩)などが減っています。

まぁ、住みやすくて、好い社会になっていっているということです。

一方で、特殊詐欺(「オレオレ詐欺」「母ちゃん助けて・・」)やネット詐欺などが増加するなど、新しいタイプの犯罪が誕生しています。このあたりは、いろいろ難しいところです。