日焼けによる障害は元に戻らない

美容のためだけでなく、屋外で働く人は「日焼け」を避けることに心がけましょう。

 

天気予報は当たらないものですが、晴天が続いて、空梅雨になるのではないか?とも言われています。まだ台風が1つも発生していないなど、今夏はいろいろ心配です。

 

さて、人が浴びる紫外線量は、年々増加しています。

右は、気象庁が経年変化を計測しているデータです。

 

紫外線による日焼けは皮膚に障害を残して元には戻りません。皮膚の損傷は蓄積されていくだけで、損傷が修復されることはありません。

 

皮膚の老化だけでなく、皮膚がんや視力障がい(急性は雪目・慢性は白内障)、アレルギーや免疫低下の原因になります。

 

電磁波のうち波長が約1nmから約380nmのものを「紫外線」といいます。

可視領域は、短波長側(紫)約380nm~長波長側(赤)約800nmの範囲です。

 

紫外線のうち、可視領域に近いほうを近紫外線と言い、更にUVA・UVB・UVCに分けています。

UVA(波長 315~380nm) ・・皮膚の深遠部まで届いて皮膚の老化の原因になります。

UVB(波長 280~315nm) ・・皮膚の表面で細胞を損傷させてシミなどの原因になります。

UVC(波長 200~280nm) ・・これまではオゾン層のオゾンで吸収されていました。

オゾン層が破壊されている近年は増えています。生物に重篤な影響があります。

 

※UVCより短い波長のものは、大気中の酸素や窒素が吸収するので、通常は地表に届きません。

 

紫外線は環境保全の分野では、殺菌や不活化に多様されます。そのときの中心波長は約260nmです。生物のDNAを構成する塩基の吸収波長が250~280nm付近に吸収帯を持っているからです。もちろん、人も生物です。

 

屋外での作業で、完全に紫外線障害を防止することは不可能ですが、無防備であるのは危険です。日焼けしているほうが健康的だという考えは避けたほうが賢明です。

昔と比べて、紫外線の総量は増えています。特に、有害である短波長側の近紫外線は、オゾン層の破壊などの影響を受けます。

少しの配慮でも結果は大きく異なりますので、注意してください。