新入社員は「ドローン型」

 今年の新入社員は「ドローン型」というのだそうです。空を飛ぶあの「ドローン」です。

 

 日本生産性本部の命名です。

 

『強い風にあおられても、なんとか自律飛行を保ち、目標地点に着地する。

 技術革新(スキルアップ)によって、様々な場面での貢献が期待できる。

 内外ともに社会の転換期にあるため、世界を広く俯瞰できるようになってほしい。

 なお夜間飛行(深夜残業)や目視外飛行は規制されており、ルールを守った運用や使用者の技量

 (ワークライフバランスへの配慮や適性の見極め)も必要。』

 

 新入社員の皆さま、また新入社員を迎え入れた企業の方々、いかがでしょうか?

 

 今年の新入社員は私たちの子どもの世代に当たります。

 私たちは『新人類』と命名されていましたので、『新人類ジュニア』という世代です。違う言い方では『さとり世代』(「ゆとり世代」は使わないそうです)とも言われます。

 

 働き始めたころに「新人類」と言われて、何言っているのか?と思ったものですが、一応は人類でした。今やドローンですから、人類でもないですね?(笑) 

 「新人類」は、日本の人口構成では、「団塊世代」と「団塊ジュニア」の大きな山の間の谷に当たる世代です。

 

 私たちが「新人類」と言われた所以は、「旧人類」にとって「カンが悪いヤツら」と思われたことでした。一つ上の団塊世代までは、ツーと言えばカー、阿吽の呼吸で仕事をしていました。これを「思いやり」とか「先を読む」とか表現して尊重していたと思います。

 

 しかし、バブル前夜に入社した我々の世代では、仕事も複雑になっていて、とても阿吽の呼吸では済まなくなっていました。一つづずつ確認をしてメモをとって・・という仕事の仕方だったと思います。どんどん仕事の範囲が拡がっていくので、若い社員でも複数の部署の仕事をして、上司が複数いることも多くありました。 要するに団塊世代の管理職より、仕事の幅が広かったのです。

 「マニュアル世代」とか揶揄されましたが、毎日のように違うテーマの仕事を誤まりなくこなすのには「カンがいい」だけじゃダメだったんです。

 

 さて、新入社員の皆さま、これからの人生は、社会の動きでどうなっていくかはわかりません。

 とりあえず「ドローン型」はなかなか素敵なネーミングだと思います。どんどん飛び回って、世界を俯瞰してみてください。但し、ルールを守って・・。