今こそインドに注目!

日中韓首脳会談が終わりました。今こそ、世界最大の民主主義国インドとの関係強化です。

 

インドに行ったのは、後にも先にも30年ちょっと前に一度きりです。

一級上の先輩と二人で1週間余り、駆け足で観光地を回りました。

列車は何時間も遅れ、飛行機は飛ばず、バスに窓ガラスは無く、リキシャーでぼったくられ・・・でしたが、親切で優しい人が多く、みんな仕事はそれなり?にきちんとします。カレーも、甘いお茶も、何でできているのかよくわからないお菓子も美味しかった。何より、タージマハルの威容・アジャンタやエローラの宗教遺跡・マトッラーの仏像・・・素晴らしい旅でした。

 

現在のインドは、人口:12億5000万人(2位)・GDP:2兆1000億ドル(9位)という巨大な市場です。GDP成長率は2014年度:7.3%で急速な経済成長を遂げています。

確立された民主主義国家で、近年は内政が安定し、言論の自由が確保されています。非同盟諸国の中心国であり、日本とともに国連安保理の常任理事国となる可能性も高まっています。いわゆる「日本と同一の価値観」を持った国です。

 

歴史的にも、日本とインドは友好的な関係です。両国間には軍事的にも文化・文明的にも争いがおこったことはなく、相互に尊敬と感謝で結ばれていると思います。

地政学的にもユーラシア大陸の中央にあり、日本と欧州・中東を結ぶ海洋路の中間に位置します。

 

数年前に、インドでのビジネスを検討する機会がありました。

残念ながら、リーマンショックの余波で日本側に体力が不足していたこともあって断念しました。また、インドは独立前にイギリスの植民地であった時代が長く、特にインフラ部門では欧州資本が確固とした地位を持っていたという事情もありました。

 

足下の状況として、インドへの投資環境は改善してきていると思います。英国にかつての勢いが無いこともありますが、インドの成長の大きさを欧州だけでカバーすることができなくなっています。

2014年10月現在でインドに進出している日本企業は約1200社となり、拠点数は約4000か所です。ざっと、5年で倍増しました。それでも、投資も貿易の余地はまだまだ広大です。

 

人的な交流や学術研究部門での交流がまだ少ないことも気になります。例えば、留学生の数は1位の中国から94,000人はともかく、ベトナムからの26,000人やネパールからの10,000人に対しても圧倒的に少なく、僅かに700人ほどです。

数学やITの分野で優れた人材を輩出する国でもあり、積極的な往来が望まれます。