計量カップと計量スプーン

久しぶりの計量ネタですが、計量カップや計量スプーンは法律で定める計量器ではありません。

 

現在使われている計量カップは容量が200ml.で、計量スプーンは大さじが15ml.、小さじが5ml.です。最近では、1ml.のミニスプーンもありますが、基本はこの3つです。このカップと大さじ・小さじという仕組みは、女子栄養大学を創設された故・香川綾先生が考案されたもので、新案特許も取られています。

 

日本は学校教育のなかで、男女を問わずに家庭科という科目があって調理も学びます。私たちの時代は中学になると「技術・家庭科」と言って男女で分かれていましたが、今は男女共修になっているようです。小学校だけの家庭科の授業でも、その後の人生にすごく役に立ちました。もしかしたら、学校の教科で一番役に立ったかも知れません。

 

一般に海外の多くの国では、家庭科教育を必修にしていません。全く勉強しない国も多く、その結果なのか自宅で調理をしない家庭もかなり存在しています。家庭科教育が、日本人の食生活の改善や健康寿命の長さに果たしている役割は大きいです。

 

その学校教育での調理には、香川式計量カップ・計量スプーンは欠かせないアイテムです。実際の調理では目分量で済ませることも多いですが、基準となる量が頭にあって感覚的に分かっていることは意義があります。

計量カップ・計量スプーンは100円ショップで購入できるものから、ギフトに使われるような高級品までいろいろあります。最近では、透明な材質のものや耐熱素材で電子レンジで使えるものなど、いろいろな商品が出ています。

 

但し、いずれにせよ法律で定める計量器ではなく、容量の精度は保証されていません。

粉を測るときは、ふんわりと軽く盛って、へらでさっとすり切ります。一方で粒を図るときは、軽く叩いて粒を詰めてからすり切ります。

液を図るときは、表面張力で液体が盛り上がるくらいに満たすのが正しいのですが、たまに内径のすごく小さい計量スプーンなどがありますから注意が必要です。 と言っても、家庭の味ですから、何も目くじら立てるようなものではありません。

 

暑い日が続いていますので、しっかり食べて乗り切りましょう。