70億人の夢。今日は世界環境デーです。

今年の世界環境デーのテーマは、「Seven Billion Dreams. One Planet. Consume with Care. (70億人の夢。わたしたちの地球。資源を有効に活用しよう。)」ですが・・・

 

毎年6月5日は、国連デーのひとつ「世界環境デー」です。

1972年にストックホルムで開催された「国連人間環境会議」を記念として、日本とセネガルの共同提案によって決定されました。環境保全の重要性について、世界が共通した認識を持って活動をすることが望まれます。

 

今年のテーマは、「70億人の夢」と謳って、世界が持続可能な発展を達成するために「自然資源」の消費を減らすことを訴えています。

近年のテーマを今年から遡って並べてみますと、今年は「省資源」、昨年は「温暖化による海面上昇」、以下「省エネルギー」「熱帯雨林など森林の保護」「生物多様性の保全」「気候変動への対応」といったものになっています。

 

お気づきのように、「環境汚染の防止」「環境の保全」をストレートに訴えるテーマはこのところ登場していません。省資源(省エネルギー)と地球温暖化への対応が近年のテーマになっています。

UNEP(国連環境計画)の活動も、環境の保全から温室効果ガスの排出削減への軸足を移しているように思います。

 

しかしながら、環境汚染の深刻さは未だ変わりません。途上国のみならず、中国やインドなどを含む大国や一部の先進国でも被害を出し続けています。WHOによる調査によるとに、世界で1年間の環境汚染による死者は900万人近くに上っています。そのうち700万人が大気汚染が原因です。

地球の人口は約70億人で、1年間に死亡する人の数は約5600万人です。つまり、地球に住む人の6人に一人が環境汚染で死亡しているということです。どんな感染症で亡くなる人数よりも、圧倒的に多いのです。

 

そして、環境汚染での死亡とは、言い換えれば有毒物質の曝露による死亡ですから、その対象は大人よりも乳幼児など子どもに強く表れます。また、死亡に至らないまでも喘息などの慢性呼吸器疾患に苦しむ人々が大量に生まれているのです。

地球温暖化の問題も重要ですが、身近で公害に苦しんでいる子供たちのことを忘れてはなりません。この子供たちを救うことにも、私たちは取り組まなければなりません。