生きている地球指数

生物多様性を示す指標に「生きている地球指数(LPI)」というのがあります。

 

脊椎動物の個体群動態を計測した指標です。脊椎動物とは、哺乳類・鳥類・爬虫類・両生類・魚類ですが、このうち3038種、10,380個体群動態を調査しています。

 

1970年を1.00とした2010年の「生きている地球指数」は0.48です。

簡単に言えば、40年間で地球上の脊椎動物の個体群が半分になったということです。かなり、拙いことがおこっています。そして、この傾向はまだまだ加速しています。

 

 

「生きている地球指数」は、1970年から2010年の40年間で、陸域の指数が-39%、淡水域がー76%、海域は-39%となっています。

 

海も陸も大きな問題ですが、特に淡水域は四分の1以下に減っています。

日本は淡水資源に恵まれているので気づきにくいのですが、世界では淡水資源は貴重です。そして急速に消失しています。極端な例ですが、かつて世界第4位の広さ(北海道とおなじくらい)の湖であった中央アジアのアラル海は、灌漑用水の汲み上げなどの影響で現在はほぼ消滅しています。地域の気候を完全に変えてしまうほどの影響もありますが、多くの生物種も合わせて失われました。

 

河川や湖沼では水質汚染の問題も敏感に影響しますし、工場や発電所などが大量の水を使用したり温排水を放出することによる水位や水温の変化もあります。更に、近年の課題は外来種の流入ということもあります。

 

このままのペースで進むことは無いとは思いますが、生物多様性の維持は人類が(地球が)継続していくためにどうしても必要です。日本の企業の活動も、巡り巡って地球環境につながっています。少し思い起こしておきましょう。