中小企業が展示会に出展して成功する裏ワザ

東京ビッグサイトから市町村の展示館まで、日本中で毎日「展示会」は開かれています。

 

中小企業でも、自治体の機関や銀行などからの誘われたりして展示会に出展するケースがあります。しかし、特に B to B の場合には成果につながらなくて、がっかりされるケースが多いのではないかと思います。

 

展示会に誘う側がおっしゃるのは、「展示会は情報提供の場ですぐには仕事になるわけではないです。でも種を蒔いとかないと芽は出ないし花も咲きません。展示会はゴールでなくて、スタートです。ブースに来てくれた方は隠れたお客さまですから、メールしたりカタログを送ったり訪問したりして本当のお客さまになってもらいましょう。先ずはブースを訪問してくれる人を増やすことがたいせつです。ディスプレイを綺麗にして、見本を置いたり、グッズを配って、アンケートを取りましょう。必要なら、こちらで準備を手伝います。・・・」

 

展示会に出展するのは、非常にたいへんです。確かに営業努力はしなければならないのですが、言われる通りに人を掛けて長期に渡る活動は辛いですし、いつまでも成果につながらない疲れます。

 

と、ここまでネガティブなことばかり書きましたが、展示会をきっかけにして、素晴らしい顧客と巡り合って事業が大きく拡大した会社もたくさんあります。

 

成功保証はしませんが、これまでの経験から中小企業が展示会出典で成功確率を上げる裏ワザを紹介します。

それは、自分の考えている関連業界とはちょっと異なる業界の小規模な展示会に出展することです。例えば、工作機械の部品を作っている会社ですと、工作機械展示会に出展するのではなくて、介護用品展示会とか厨房機器展示会とおもちゃ展とか、全く関係は無いけれどちょっと異なる業界の小規模な展示会を狙います。その展示会向けに、ちょっとした部品を試作しておければベストです。

 

同業の展示会だと業界関係者が集まって情報収集の場になってしまいます。大手企業は大型ディスプレイや綺麗なコンパニオンさんとかを使って集客は容易です。中小企業ではブースを訪れるのは潜在顧客ではなく、同じくブースを開いている同業会社の担当者レベルばかり、と言ったことになりかねません。

 

しかし、ちょっと異なる業界の展示会ですと目立ちます。

聴いたことのない会社が、何を展示しているのか?と興味を引きます。そして、担当者は同業を訪ねていますから新事業のことが頭から離れない経営幹部や、もしかしたら企業の経営者が訪ねてくるかも知れません。決定権のある人と会えれば、展示会の後のメールや郵便や訪問の延々と続く仕事が大幅に軽減できます。さらに、異なる用途ですと、異なる価値観があります。(1万円でしか売れなかった部品が、驚く価格になるかも知れません。)

会社の収益が伸びることと同時に、従業員の視野が広がり、活性化につながるかも知れません。

 

この方法が必ず成功するとは言いませんが、ちょっと検討してみてもよいと思います。