地球温暖化と気候変動。特に寒波襲来のこと・・

テレビのコメンテーターが、今日の寒波襲来に引っ掛けて地球温暖化などといい加減なことを言っていたが嘘ぱっちで、こんなに寒いじゃないかと話していました。この人のほうがいい加減です。

 

もちろん、気象と言う複雑系の現象を一つの要因で片付けるわけにはいかないのですが、今回の寒波を含めて異常気象の頻発と地球温暖化には因果関係を認めるのは、いわゆる「白い仮説」です。

自然科学では真実かどうかよりも、その仮説が確からしいか否かが重要です。そして、環境問題では自らと子孫の生命の問題ですから、より安全に向う側での判断が必要になります。

 

風は寒いところから暖かいところに向かって流れます。暖かい空気は軽くて上に昇り、冷たい空気は重いので下に潜り込むからです。

 

地球上では赤道付近が最も暖かいので、北の冷たい空気を引き込みます。但し、北極や南極から一気に引き込む力がないので緯度で30°くらいのところからです。つまり、緯度30°から0°までの地域では地表面を南向きに空気が流れます。ここで、地球は東向きに自転しているので、空気の流れは西向きに曲がって東風となり、貿易風と呼ばれます。

 

同じく北半球では、北極が最も寒いので、南に向かって空気を送り出します。但し、赤道まで送り込む力はないので緯度60°くらいのところで地表を離れて戻っていきます。つまり緯度90°から60°までの地域でも東風が吹きます。

 

日本を含む中緯度地域では、この二つの大気の循環の間に挟まって、緯度30°から60°に向かう北向きの空気の流れができます。同じく地球の自転の影響で東向きに曲がって西風となり、偏西風と呼ばれます。この偏西風が、中緯度地域を寒冷から守っています。

 

偏西風の蛇行という説明をよく耳にすると思います。大きな要因は北極海の海氷が減少していることです。北極が温暖化すると、北緯60°くらいまでしか降りてこなかった寒気がもっと南まで下がってくるというイメージです。つまり、寒波襲来が増えているのも地球温暖化がその原因になっている可能性が高いのです。

 

 

人の活動が原因がどうかはともかくとして、地球の全球温度が上昇していること、北極が温暖化していることは事実です。これによって、異常気象が異常でなくおこることは既に体験しています。生命生活を守るために、異常気象への備えをしっかり実行することが必要です。

 

合わせて温室効果ガスの削減。つまりは化石燃料の燃焼の抑制。つまりは省エネルギーに努力をしていかなければなりません。