インドネシアはジョコウィ新大統領のもと発展します

インドネシアは世界4位の人口と世界16位の経済規模を持つ大国です。

 

私たちが見慣れたメルカトル法の地図は赤道に近づくと面積が小さく見えますから、インドネシアの国土の広さは少し誤解されているかもしれません。実際は、東西約5,000㎞×南北約2,000㎞の範囲に、大小18,000の島々によって日本の5倍にあたる192万㎢の国土があります。また、日本と同様に広い海域を持っています。

 

人口は日本の2倍の約2億5千万人、石油・天然ガスに加えて、銅・ニッケル・アルミニウム・スズなど豊富な鉱物資源があり、GDPは9,000億ドルと世界16位の規模になっています。経済成長率は6%前後を維持しており、(韓国・スペイン・メキシコなどを抜いて)世界のトップ10に入るという目標を持っています。

 

これまで2期10年務めた軍人出身のユドヨノ大統領は、多様な民族と宗教を持つ国を統率して、安定的な経済成長の道筋をつくりました。ちなみに、インドネシアには300の民族と700の言語があるそうです。

 

そして、今年10月に、直接普通選挙によってジョコ・ウィドド大統領(通称ジョコウィ)が新たに政権につきました。ジョコウィは貧しい大工の息子として生まれ、苦労しながら大学を出て、家具商を営みながら地方政治家から大統領選に出馬しました。インドネシア・ドリームを体現した53歳の庶民派大統領の登場です。

 

ジョコウィを象徴するのは、予告なしに街や地方を訪問する「ブルスカン」と呼ばれる現場主義の管理方法です。ともすれば権威主義や軍や学閥に支配されることの多かったインドネシアも、現場現実をみた実力主義の国に大きく変わろうとしています。世界有数のポテンシャルを持つ国が、今後一層の発展をしていくと期待されています。