瓜田に履を納れず / 李下に冠を整さず

交代した閣僚など政治家の問題がまたまた報道を賑やかしています。

 

儒教の教えですが、「瓜田に履を納れず / 李下に冠を整さず」と言います。君子は、他にどんな不都合があっても、少しでも疑いを持たれるようなことは行わないという教えです。

 

瓜畑で靴が脱げてもそのまま歩くのは嫌なものです。当時の君子は冠が曲がっているのを礼を失しているととても恥じたそうです。それでも、瓜や李(すもも)を盗んでいるのではないかと疑われることのほうを恐れました。「君子危うきに近寄らず」とも言いますが、政に関わる方のリスク管理は古来難しいのだと思います。

 

「リスク」の源は多くの場合「うっかり」です。ついうっかり、瓜田に入ったり、李下に立ち止まったりしたのかも知れません。・・ものすご~く善意に解釈すれば、ですが。

仕事において「うっかり」を防ぐ対策は、一般に二種類しかありません。 ①:よくよく考える。 ②:二人(以上)で考える。どちらも完全な対策ではないですが、大切なことです。

 

もうひとつ、「うっかり」の源は多くの場合「慣れ」です。ジョブローテーションや人事異動によって防ぐということも必要です。 

政治団体に限らず、経理のように重要な業務では、必ず二重チェックをして、担当者・責任者はときどき交代させる。ということが必要です。