食品廃棄物のエネルギー化は難しい

日本では大量の食品廃棄物が発生している!

これをエネルギーに再利用できないのか?という議論がおこなわれています。

 

調べてみると、意外にムダに捨てられている廃棄物というのは少なくてエネルギー回収は難しいことがわかりました。

大雑把に捉えると、食品の元になる原材料の量は年間8500万トン(内5500万トンは輸入)。発生する廃棄物は3000万トンで、不可食部分(皮・骨・芯とか)と水分減耗が2000万トンで可食部分が1000万トンもあります。これはとても「MOTTAINAI」ですよね。しかも廃棄理由の70%は賞味期限切れです。

 

この3000万トンの廃棄物のうち2000万トンは飼料か肥料として再生されています。1000万トンがゴミになっています。

 

この1000万トンは、どこから出ているのか?

食品リサイクル法が制定されて、食品加工業者のリサイクル率(飼料・肥料になっている)は平成12年の52%から、平成24年には94%に上がっています。つまり、食品加工業者からはゴミはほぼ出ていないということです。

現在の食品ゴミの発生箇所は、主に家庭と、小売り・外食産業になっています。つまり、ゴミの出口が小さく分散しているということです。

 

こうなると、ゴミを収集運搬することに費消されるエネルギーのほうが大きくなって、食品廃棄物のエネルギー化はハードルが高そうです。

最良の解決策は、各家庭が賞味期限にあまり目くじら立てずに、買ったものは全て食べ切るのが一番のようです。