生き物が工場になる・・古くて新しい技術です

バイオマスは注目される技術ですが、生物はエネルギー以外にも「ものづくり」の現場になります。

 

生物の新陳代謝は植物の場合は「光合成」で、動物の場合は「呼吸」です。

「呼吸」には、好気性呼吸と嫌気性呼吸(「発酵」)があります。この発酵は、お酒や味噌・チーズの生産に使われるだけでなく、バイオガスという燃料を製造することに利用されます。家畜糞尿や食品残渣などからの発電が注目されています。

 

更に進んで、生物を「ものづくり」の工場として使う場合もあります。SFなんかではなくて、古くからある技術です。例えば、カイコを工場として繊維をつくる。貝を工場として真珠という宝石をつくるというようなことです。

 

岡山大学で、土壌の中に棲んでいる鉄酸化細菌を使って、シリカマイクロチューブをつくる技術についてお話を聞きました。太古から地球にいる細菌が、現代の先端技術を使っても人工的には製作することができないナノ材料を作り出すということです。

生き物が工場になるという、古くて新しい技術が、未来を開く革新として期待されています。