エルニーニョは秋以降 <危機を忘れないこと>

この夏にエルニーニョの発生が無く、発生は秋以降になる模様と気象庁が発表しましました。

 

報道の論調は、「過去最強」と言われた台風8号が被害は大きかったものの、「最大」ではなかったことも相まって、気象庁の予想が外れたことを揶揄する内容が多かったようです。

さらに、景気の落ち込み(夏の平均気温が1℃下がると、個人消費が5000億円減るそうです=本当かな?)を免れたという明るい論調も見えました。 

 

エルニーニョと言えば、1993年の大冷害を覚えているでしょうか?もう忘れちゃいましたか?

 

この年、水稲の作況指数は74と史上最悪となり、私たちにはお米は全く手に入らなくなりました。そのうえ、日本の米緊急輸入に端を発して世界の食糧事情がパニックになりました。あれから、21年です。冷害による大飢饉は、江戸時代の4大飢饉、昭和東北飢饉など、20~60年に一度の周期で起こっています。農業技術が成熟している1993年であっても、対応できませんでした。

 

世界の食糧事情は21年前より悪化しており、また外国から買えばよいという訳にもいきません。「・・・は、忘れたころにやってきます。」 経営者は、覚悟と準備をゆめゆめ怠らないことだと思います。