杜若 似たりや似たり 水の影。花鳥版画の世界

幕末から明治にかけて、多くの錦絵(浮世絵)が海外に輸出されました。 

 

有力政治家ネルソン・オルドリッチの娘でロックフェラーjr・に嫁いだアビー・ロックフェラーは慈善家であり美術収集家です。1916年から日本の花鳥版画を収集し始め、膨大なコレクションは、ロードアイランド美術大学に寄贈されています。 

☞ 山口県立萩美術館・浦上記念館

 

歌川広重の「月に雁」は有名な作品です。

錦絵は、ものによっては摺りによっていろいろなバージョンがあります。

浮世絵政策は分業作業なので、初摺りで絵師が色の指定を間違えたものを、後摺りで修正するようなことも多かったそうです。

 

絵画には無い浮世絵の面白みといえます。

 

さて、花鳥版画の多くには画讃が付いています。「月に雁」では広重の自作の俳句「こむな夜が 又も有うか 月に雁」です。

 

 

 

 

 


この時代には、浮世絵と一緒に多くの俳句や和歌、漢詩が海を渡ったのですが、これに興味を持った人はどのくらいあったのだろうか?とちょっと気になりました。特に世界一短い定型詩といわれる俳句にです。

 

ちなみに、画讃のなかに、「はせを」と署名がある俳句がかなりありました。「はせを」は「ばしょう」で、松尾芭蕉の俳句です。はせをの俳句の面白みは万国共通に様な気もします。