「藤井聡太八冠が新将棋会館建設に八面六臂の活躍で貢献」ということです。
記事の内容はともかく「八面六臂」です。そのままの意味は「八つの顔と六本の腕」ということです。仏像で顔(面)が複数あるものはありますが、八面というのは無いよなぁ?と思うと、元々は三面六臂だったものを景気づけに三を八に盛ったのだそうです。
![阿修羅像(興福寺)](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=341x1024:format=jpg/path/sa3592213af7de219/image/i53a59c040fbfbd36/version/1713397149/%E9%98%BF%E4%BF%AE%E7%BE%85%E5%83%8F-%E8%88%88%E7%A6%8F%E5%AF%BA.jpg)
三面六臂で最も有名なのは、興福寺の阿修羅像だと思います。仏像にしては珍しく、お顔が小さいイケメンの美少年なので、特にご婦人方の人気を集めます。
インドやペルシャの太陽神アスラが仏教に取り入れられて、釈迦を守る神に転じたものです。華奢で見ようによっては幼い印象もあるのですが、戦う神です。
連日話題を振りまくMLBの大谷選手も同様ですが、若い才能の八面六臂の活躍を見るのは心地よいものです。周囲の方が、足を引っ張ることが無いようして欲しいものです。
顔がたくさんある仏像としては十一面観音があります。頭の上に十一の顔があるので、顔の数としては十二です。頭の上の十一面は、正面の3つが人々を穏やかにする顔、右の3つが人々が道を外れないように導く怒った顔、左の3つが人々を励ます顔、後の1面が大笑いしている顔、その上の1面は仏の顔です。
山口県立美術館では、6月9日まで「奈良大和路のみほとけ ―令和古寺巡礼―」という特別展を開催中です。五躯の十一面観音像が展示されており、普段あまり見ることのない十一面観音の後ろのお顔も間近に拝見することができます。
山口県立美術館は、ハイシーズンでもあまり込み合うことがないと思います。
☞ みほとけに会いに、おいでませ山口へ!