桜が散り、つつじが終わると、あじさいの季節です。
山陽小野田市の江汐公園にあじさい園があります。いろいろな品種のあじさいが競って咲いています。あじさいは、伊豆半島に自生していた「がくあじさい」を母種として日本で改良された園芸品種です。梅雨の時期の鬱陶しい雰囲気を救ってくれて、ありがたい存在です。学名の属名 Hydrangeaは水の意味です。
![あじさい園(江汐公園)](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=341x1024:format=jpg/path/sa3592213af7de219/image/i3b8ea32997b1e7f1/version/1687216336/%E3%81%82%E3%81%98%E3%81%95%E3%81%84%E5%9C%92-%E6%B1%9F%E6%B1%90%E5%85%AC%E5%9C%92.jpg)
日本語のあじさいの「あじ」は集まるという意味だそうで、小さな花(に見えるもの)が集まっているということから名付けられたそうです。
漢字で紫陽花と書きますが、白楽天が名付けた紫陽花はライラックのことで、誤用なんだそうです。
万葉集にあじさいの歌が2つだけあります。
あぢさいの 八重咲くごとく 弥つ代にを いませ我が背子 見つつ偲はむ (橘諸兄)
言問はぬ 木すらあぢさい 諸弟らが 練りの村戸に あざむかえけり(大伴家持)
橘諸兄は「八重咲くあじさいの花のように、いつまでも栄えてください」と詠みました。一方で、大伴家持は「色をかえるあじさいの花のように、嘘をつかれてだまされた」と嘆いています。ちょっと面白いですね。