過失は義務に対する違反。梨泰院事故の義務は誰に?

ソウル梨泰院での圧死事故で警察や消防の過失を問えるのか?という問題です。

 

報道によると、この大きな事故に対して韓国国民が韓国政府を批判している。韓国政府・尹大統領は警察を批判して、厳正に責任を問うとしている。韓国警察庁は尹長官がキャンプ場で就寝中で連絡が取れなかったと批判されている。韓国警察庁は梨泰院を管轄する龍山警察署の署長を業務上過失致死傷の容疑で捜査している。

  

過失とはある注意義務に違反することです。この注意義務ですが、今回のケースでは誰にどんな注意義務があったのでしょうか?

韓国大統領?警察庁長官?龍山警察署長?、それ以外にも注意義務を負う人がいて、その義務の内容はどんなものだったのか、よくわかりません。

 

明石市歩道橋の事故の場合は、花火大会を主催した明石市、警備を依頼されていた明石警察署、警備会社の注意義務は明確です。

韓国セウォル号事故でも、船の運営会社や船長の責任は明確です。

今回の場合は、報道されませんが、人を集めるイベントを企画した主体も複数あったので、これらの団体や店舗の責任も免れないように思います・

 

国・ソウル市・龍山区・警察庁・龍山警察署、他にも道路の所有者・管理者(公道なのかなぁ?)、消防や警備会社、沿線でイベントを開催していたり、道路上で営業していた事業者など、それぞれの注意義務の範囲が明確であれば、過失を問うことは可能と思います。しかし、もしこれらの関係者が、それぞれ自分の義務を知らなかったとか、そもそも義務が無いはずだと主張すると、少々ややこしくなりそうです。