ていうか、みたいな、優しい時代

おじさんが使うと嫌がられるのですが、周りがみんな言っていると移ります。

 

「あいつ、馬鹿っていうか」は許容できます。「ていうか、自分だって馬鹿じゃん」の”ていうか”は何のことでしょう? 「お前みたいな馬鹿」はOKですが、「俺って馬鹿、みたいな」はハテナです。でも、なんとなく優しい表現のような気がします。

 

「ていうか、自分だって馬鹿じゃん」は、「そんなことより、自分だって馬鹿じゃん」の意味ですが、かなり印象が緩和されます。「ていうか、お前だってワルじゃん」だと、あまりワルそうに聞こえません。

 

日本では若い人がどんどん優しくなっている印象があります。みんな素直で、穏やかです。逆に言えば、上の世代のほうが、乱暴で道理をわきまえない人が、多いような気がします。

 

そんなことを若者に言うと、「そんなに褒められても困るんだけど、みたいな」って返ってきます。

 

若い人が尖がっているのと、丸くなっているのと、どちらが良いのかわかりません。少し前は、年長者が若い人を煽っているようなところがあったのですが、今はコロナ騒動もあって、アジる機会もなくなっています。どんどん優しい世の中になるような気がします。

 

話変わって、「1ミリも許せない」「1ミリも間違っていない」という表現があります。昔は「一寸たりとも」と言っていたので、この1ミリは長さのことだと思っていました。ところが、「ていうか、1ミリの雨も降らないってことでしょ!」という説を聞きました。「そんなことはないでしょ、みたいな」