SDGs(エネルギー分野)取り残される人がいないように

SDGsと省エネルギーの関連は目標13と目標7に示されます。

 

SDGsの、目標13「気候変動及びその影響を軽減するための緊急対策を講じる」と目標7「すべての人々の、安価かつ信頼できる持続可能な近代的エネルギーへのアクセスを確保する」の二つに注目してみます。

☞ 国連広報センター「2030アジェンダ」

 

SDGs目標7と目標13
SDGs目標7と目標13

先ず、目標13「気候変動及びその影響を軽減するための緊急対策を講じる」から見ていきます。

SDGsのターゲットは、すべての対象国に等しく該当するものではないことに注意してください。

 

ターゲット13.1 「気候関連災害や自然災害に対する強靭性と適応能力を強化する」 

このターゲット13.1は”すべての国”が対象です。但し、それぞれの国が、それぞれの能力を現在より強化することを目標にしています。したがって、強化して到達する強靭性や適応能力のレベルには違いがあります。

 

13.2「気候変動対策を政気候変動対策を国別の政策、戦略及び計画に盛り込む」 、13.3「気候変動対策に関する教育、啓発、人的能力及び制度機能を改善する」も同様です。それぞれの国のレベルで現在より改善しようとしています。

 

13.aは「UNFCCC(国連気候変動枠組条約)の先進締約国によるコミットメントを実施し、緑の気候基金を本格始動させる 」で先進国の途上国支援に該当する目標です。

13.bは「開発途上国における気候変動関連の効果的な計画策定と管理能力を向上するメカニズムを推進する 」で支援を受ける途上国側の目標です。

 

次に、目標7「すべての人々の、安価かつ信頼できる持続可能な近代的エネルギーへのアクセスを確保する」です。

7.1 「エネルギーサービスへの普遍的アクセスを確保する」

7.2「 再生可能エネルギーの割合を増やす」

7.3「 エネルギー効率の改善率を増やす」

 

7.a 「国際協力によりクリーンエネルギーの研究・技術へのアクセスと投資を促進する」

7.b 「開発途上国において持続可能なエネルギーサービスを供給できるようにインフラ拡大と技術向上を行う」  

 

目標7は、”すべての人々の”とあるように、途上国の人を置いてきぼりにしないという目標です。このなかで、クリーンエネルギーという言葉が出てきますが『再生可能エネルギー、エネルギー効率及び先進的かつ環境負荷の低い化石燃料技術などのクリーンエネルギー』と説明されています。つまり、化石燃料を使うエネルギーもクリーンエネルギーなんです。

 

日本の世界一の火力発電技術はクリーンエネルギーそのもので、石炭火力発電を目の敵にするのは、一部の環境団体やマスコミの扇動なので注意が必要です。これから、経済力をつけて生活水準を高めようとする途上国に再生エネルギーだけで発展を強いることはできません。

 

SDGsは持続可能な開発目標ですから、ムリなことを強いることはしません。一方で、取り残される人をつくることもしません。