世界は略語(短縮語)で満ちている

最近では「蔓延防止等重点措置」を”まんぼう”と略したことに批判が集まったりしました。

 

厚労省(厚生労働省)、感染研(国立感染症研究所)、時短(営業時間短縮)などはわかりやすい略語です。WHO(World Health Organization)、CDC(Centers for Disease Control and Prevention)なども略語の一種です。COVID-19も”coronavirus disease 2019”の略語とも言えます。日常のなかでは、パソコン(パーソナル・コンピューター)、スマホ(スマートフォン)、ブログ(ウェブログ)などのカタカナ言葉も略語です。

 

積み木(本文とは関係ない)
積み木(本文とは関係ない)

世界中の人が、言葉を何とかして略して使おうと苦心しています。略して使うことで、同じ文章の量で多くのことが伝えられますから、経済効率が高まります。

 

「テレビジョンのリモートコントローラーをとって」と頼むより、「テレビのリモコンとって」のほうが素早いです。

 

但し、あまりにも略語がたくさんあるので、ときどき混乱してしまいます。略語や短縮語は、時代によって変遷するので、我々世代の略語には若い人が使わないものもたくさんあります。逆に、今の若い人が使う略語には、我々では意味が分からないものがたくさんあります。

 

博報堂がwebで公開している「ことば社会年表」が面白いです。4890のことばが登録されていますが、そのうち548が略語です。

 

1960年代の略語には、OL、ON、オバQ、べ平連、ノンポリ、アングラなどがあります。ONは、ジャイアンツの王と長嶋のことです。わかるかな?

1970年代では、ママチャリ、脱サラ、ベルばら、エガワるとあります。野球関係では、タブランなんてのもありました。 タブランは”(タイガースの田淵選手がランニングホームランを打つほどに・・)ほとんど不可能なこと”の意味です。

1980年代では、なんクリ、キャバクラ、ボディコン、朝シャン、セクハラ、はなもく、とバブリーな言葉が溢れます。ちょっと、懐かしいです。

 

いつの時代も、世界は略語で満ちているわけです。