「うっせいわ」が流行っている理由

NHKの朝のラジオで「うっせいわ」という歌が流行っているという話がありました。

 

もちろん知らなかったのですが、いわゆる昔からあるサラリーマンの歌です。ステレオタイプの上司(イメージは、太って脂ぎっていて、ヨレヨレの背広を着たおじさん。最新ソフトなども使いこなせないのに偉そうにする。)に、優秀でバリバリ仕事ができる若手社員が心の中で「うっせいな」と連呼しています。

 

近頃の若い者は・・・
近頃の若い者は・・・

ラジオによると、「うっせいわ」は小学生以下の子供たちに人気なんだそうです。歌詞の内容は、よくわからないでしょうから、うっせいわ!と連呼する調子が良くて口ずさんでいるのだと思います。

瑛人さんの「香水」が、特徴的なメロディーとブランド名で流行したのと似ているそうです。

 

親御さんとしては、子どもが「うっせいわ」とスラングを面白がって使うのが、気になるようです。

しかし、子どもにとって、汚い?言葉を使うことが楽しいは、古今東西同じです。幼いころは「うんこ」「しっこ」「おちんちん」「おっぱい」くらいからはじまって、「うるさい、ばか、しね」となります。何も気にすることはないでしょう。

 

それより歌詞を聞いて思ったのは、令和の現在でも、こんな上司がいるのかということです。

「酒が空いたグラスあれば直ぐに注ぎなさい 皆がつまみ易いように串外しなさい 会計や注文は先陣を切る 不文律最低限のマナーです」と言うような上司です。

 

これに対して「はぁ?うっせぇうっせぇうっせぇわ くせぇ口塞げや限界です 絶対絶対現代の代弁者は私やろがい もう見飽きたわ 二番煎じ言い換えのパロディ うっせぇうっせぇうっせぇわ 丸々と肉付いたその顔面にバツ」と若手が答えるわけです。

 

この上司という設定は私たちよりいくらか若い人たちです。まぁ、若手社員にこんなに親切にマナー?を教えてくれるような人はもういないような気がします。多分、人に教える面倒なんてしたくないので、自分で率先してやっちゃいます。

 

もしこんな昭和中期の化石ような上司が残っていたとして、これに対する”うっせいわ”という反応もちょっと意外です。結局のところ、”丸々と肉付いたその顔面”が嫌なんでしょうね。でも、心配ないです。”うっせいわ”と言っているあなたも、きっとそうなります。

 

令和になっても、まだまだ高度成長期の昭和イメージは強いのだろうと思います。

盗んだバイクで走り出して、夜の校舎窓ガラス壊して回っていた人たちが、”うっせいうっせい”上司になったというわけです。尾崎豊は生きていたら55歳。

そうそう、「就職が決まって 髪を切った時 もう若くないさと 君に言い訳したね」と歌ったユーミンも67歳です。