新型コロナ:都道府県境を閉じるのは間違い

何故、地方政治家(都道府県知事)は県境を閉じようとするのか?摩訶不思議です。

 

本当に怖い感染症の場合に、国境や県境を閉じることは間違いです。感染者を入れたくないとして、こういう政策を取った場合、運悪く既に感染源がその内部にあれば、感染の連鎖によってその内部で大きな被害が出ます。感染症の初期に国を閉じて、多くの死者を出したベルギーが反面教師になります。知事たちが、緊急事態宣言の延長を、安心して声高に訴えられるのは、新型コロナが大した病気では無いと知っているからです。

 

新型コロナの6指標
新型コロナの6指標

昨年、政府に分科会が決めた6つの指標というのが、現在に至るも基準になっています。これはこれで、おかしいのですが、まぁ置いときましょう。

 

山口県は当然ながら、全指標とも該当しません。直近1週間の新規陽性者が12人、県内に重症者は一人もいませんから、126床のベッドは全て空きです。

東京都と隣接3県の緊急事態宣言を継続するという話になっていますが、何故県境を閉じる必要があるのでしょうか?ウイルスに対して県境が何の意味を持つのでしょう?

山口県の病床だけでも、東京都と千葉県の全重症者を受け入れることが可能なわけですから、オールジャパンで捉えればよくないですか?

 

もっとも、重症者の多くは、既に他人へ感染させる可能性が無い、普通の癌患者や糖尿病患者さんです。また、NHKスペシャルで放映されていたような90歳代の認知症患者さんも含まれる(この方が他人に感染させる?はずはないでしょう)わけです。本当は、一般病棟でも構わないわけですが、法律で指定感染症としているので、仕方ありません。

 

さて、日本全体で6つの指標をチェックしてみましょう。6つの指標のうち、病床使用率・10万人あたりの療養者数・PCR陽性率・10万人あたりの新規報告者数は、ステージ3の指標の半分以下の値です。ステージ2にも到達しません。

残りの2つの指標、新規感染報告者数の直近1週間と先週1週間の比較は0.8くらいなので、指標の半分は超えますが、これは数字の意味からして1以下なら全て同じです。感染経路不明割合も同様で、経路不明率は40%くらいですが、新規感染者が少なくなれば感染経路不明率に意味はありません。

 

というわけで、各知事さんには勝手にしてもらって、総理は日本政府としては緊急事態宣言を解除します。ということで、よろしいかと思います。

このままでは、日本が本当の分断国家になります。