コロナ禍で定年を迎えての決断は

同級生はみんな60歳。会社で節目の定年を迎える年齢になっています。

 

多くの企業は、継続雇用制度を導入しています。定年はこれまでどおりに60歳ですが、その後は再雇用として、65歳くらいまでは同じ仕事で働き続けられる制度です。定年後は、新しく雇用契約を結びなおすので、給料が減りますが、同じ職場で同じ仕事をすることは、経済的にも精神的にも大きなメリットがあります。

 

 

高齢者雇用安定法による雇用安定措置義務
高齢者雇用安定法による雇用安定措置義務

2015年に高年齢者雇用安定法が成立していて、65歳まで雇用の確保が義務化されています。

65歳まで雇用する方法としては、定年の廃止、定年の延長、継続雇用制度の3種類があります。実際には企業の8割は、継続雇用制度を採用しており、2割が定年の延長です。定年を廃止するというのは、ごく僅かです。

 

前年度まででしたら、ありがたく継続雇用制度を使って、同じ会社で働き続ける道を選ぶ人が大半だったと思います。しかし、コロナ禍で業績を落としている企業も多く、仕事の量も質も方法も変わってきました。テレワークが中心になってきたような会社で、自宅から会社のサーバーにアクセスして仕事するときに、40年の経験が生きると胸を張れる人がどれほどいるかも疑問です。

 

コロナ禍では、60歳以降の働き方にも変化がでてきそうです。

世間の景気が悪いなかだから、会社にしがみついておこうと考えるのが賢い選択なのかも知れません。しかし、自分の経験やスキルが活かされない会社に養われるのも、居心地が悪いと考える人もいるでしょう。

 

長年に渡って築いた経験や人脈、磨いてきたスキルは、会社を離れても活かすことができるかも知れません。幸いにして、我々の世代は、団塊世代と団塊ジュニアに挟まれて人口も少なくなっています。その分、世代内での競争も激しくありません。起業・開業を含めて、いろいろな選択肢がありそうです。

 

また、今の日本では70歳でも半分の人が働く意欲があります。継続雇用の年季は、今のところ65歳で開けそうです。70歳まで働きたいという、殊勝な心がある人こそ、定年を迎えては、よく考えることが大事です。