コロナ騒ぎ、3月時点でも人が動いていない

家計消費状況調査の3月の月次報告が公開されました。3月の時点でも予想以上に人が動いていませんでした。

 

3月初めを振り返ります。2月27日に安倍首相が小中学校の臨時休校を要請し、28日に鈴木知事が北海道に緊急事態を宣言しましたが、クルーズ船を除いた国内のPCR検査陽性者は239人で死者は5人でした。海外の状況も中国を除けば、先行したイタリアで感染者1000人に近づいているというタイミングでした。

 

3月*旅行シーズン
3月*旅行シーズン

3月に入って自粛ムードが蔓延していきますが、コロナ対策の特措法成立は13日。大阪府と兵庫県が府県民に外出自粛要請をしたのが20日。東京オリンピックの延期が決まったのが24日で小池東京都知事が外出自粛要請をしたのは翌25日でした。

 

3月は、まだコロナ騒動も騒ぐ人は騒ぐけれど、常識的な人は冷静だった時期です。それでも、今日の発表によると日本全国で人が動いていなかったことが改めてわかります。

4月のデータはまた1か月後ですが、さらに惨めな数字になりそうです。5月は・・??

 

総務省統計局のwebサイトをリンクしておきますので、詳細はこちらで確認してください。

2020.05,08 家計調査報告 ―月・四半期・年―

 

2020年3月の家計消費支出(二人以上の世帯)は, 1世帯当たり 292,214円でした。

これは、前年同月比で実質 6.0%(名目 5.5%)の大幅な減少となっています。これだけの大幅な落ち込みは過去に経験がありません。4月はさらに大きく減少しますので、まさに空前の事態です。

 

家計消費で特に落ち込んだのが人の移動に関わるものです。以下は実質で%表記します。

交通では、鉄道運賃が▲64.4%、バス代が▲44.9%、タクシー代が▲40.4%、航空機に至っては▲84.2%でした。長距離移動が大幅に減っていたことがわかります。さらに、宿泊料は▲59.2%、パック旅行は▲81.8%です。交通・宿泊・観光業は3月時点で既に絶望的な状況になっていたことがわかります。

 

 

逆に増えたものは、マスクやガーゼなどの保健医療関係用品(商品が+19.1%、用品・器具が+75.4%)、ゲーム(ハードが+175.6%、ソフトが161.9%)などでした。

ゲーム機は前年3月の2.75倍も売れたということです。これだけの人がゲーム機を買いに出かかたということですが、私などの予想よりはかなり大きいです。

 

全体の消費が大きく落ち込むなかでも、部分的には拡大する商品サービスもあるというわけですが、ゲーム機に頼るわけにもいきません。実需が戻ってこないと、厳しい状況が続きます。