新型コロナ、大本営発表を信じて国を亡ぼすな

新型コロナ感染症の場合、大本営は「専門家会議」のことです。

 

テレビのコメンテーターのなかでは理性がある人のように見えていた国際弁護士さんが、「客観的な科学的知見が大前提なわけですよね。政治はそれに従うという事が大前提で、政治が調整するという事は許されない」と発言されました。この発言から、日本人が大本営発表を否定できず、太平洋戦争に敗れることになった本質的な原因がわかります。

 

献血車
献血車

太平洋戦争は武力戦争ですから専門家である軍人の発表が大前提となり、君主である天皇がそれに疑義を唱えることができませんでした。

 

自分の頭で考えることのできた国民の多くは、大本営発表に嘘やまやかしがあることに気づいていました。素朴に考えれば、連戦連勝で偉大な戦果を上げたのに、戦場がどんどん近づいてくるわけですから、おかしいと思います。

それでも、専門家である軍部の発表が大前提で、天皇や国民はそれに従う。否定することは許されないという風潮でした。日本人は80年経ってもあまり変わりはありません。

 

専門家会議の西浦という先生が記者会見をしたそうです。記者会見を聞いたわけではないので、<※日経Web版 4月15日22:02 に拠って>要旨は以下の通りです。

 

前提としているのは、「まったく感染防止対策をしない最悪のシナリオ」※1

海外(中国)の例をもとにして、感染者1人から感染させる人数を2.5人、致死率を成人で0.15%・高齢者で1%と想定した場合、重篤患者数(呼吸管理を必要とするもの)が、15歳から64歳で20万1300人。高齢者で65万2000人。合計すると85万3200人。※2

重篤患者の49%が死亡すると推定されるので、成人の死者9万9000人、高齢者31万9000人、合計すると41万8000人。※3

 

これを聞いて、大変だ!大変だ!となっているわけです。

 

※1:「まったく感染防止対策をしない」ことは絶対に無いわけです。「沈まない戦艦」を喧伝した大本営発表と同じです。

 

※2:この計算では、20万1300人÷0.0015×0.49=6575万人が感染することになります。日本の成人(15歳~65歳)人口は7480万人なので88%が感染する計算です。

同様に高齢者3190万人が感染します。日本の高齢者人口は3600万人なので高齢者の89%が感染することになります。微妙に%が違うのは、人口をどの時点の数字をとったかでしょう。

要するに、感染者率が約88%としたようです。理由は不明です。

 

尚、感染者1人から感染させる人数を基本再生産数(R)と言います。

R<1なら感染者は減っていきます。R=1なら均衡します。R>1なら感染は広がります。どこまで感染が広がるかは、1-1/Rまでです。R=2なら1-2/1=0.5となり、人口の50%が感染します。もちろん「まったく感染防止対策をしない」場合です。

同様に、R=2.5であれば人口の60%が感染すれば感染は止まります。

 

尚、先に出てきた感染率88%はR=8に相当します。「まったく感染防止対策をしない」場合の再生産数が8になるということかも知れません。

 

基本再生産数はR=B×Tで計算されます。

Bは、感染個体が単位時間あたり感染を生み出す接触をする回数です。

Tは、感染性期間の長さです。

 

Rを2.5とすれば、接触の機会を8割減らせばRは0.5になるので感染は収束します。7割減らしてもRは0.75になるのでやはり感染は収束に向かいますがスピードは遅くなります。尚、接触の機会を減らすのは、外出自粛だけでなく、マスクや防護衣の着用はソーシャルディスタンスなども同じように効果があります。

同様に、感染した人あるいは疑いのある人を隔離しておけば感染性期間(T)が短くなるのでRは下がります。これが、濃厚接触者など感染の嫌疑がある人を14日間自宅待機してもらう理由です。

 

日本の再生産数は既に1を下回っている可能性は高いと思われますが、感染者は既にいるので検査をすれば陽性者の数は増えていきます。

 

※3:重篤患者の49%が亡くなるというのも凄い数字なんですが、どうも人工呼吸器が不足するからというのが理由のようです。現在確保されている人工呼吸器が1万5千台で、増産などで3万台くらいになっても不足するという説明です。何度か書いていますが、日本には人工呼吸器はたくさんあります。使う人手が無いのです。

 

仮に重篤患者数85万3200人という「まったく感染防止対策をしない」場合を想定しても、人工呼吸器は不足しません。人工呼吸管理の期間を仮に2週間とすれば、3万台の人工呼吸器が使えれば十分です。

 

まぁ、いろいろ書きましたが、大本営発表を疑いもしないで鵜呑みにすると国が亡びることになります。いみじくも、首相が新型コロナ禍を「第三次世界大戦」に例えていました。国民が専門家の言葉をそのまま信じて右往左往するのではなく、自分で咀嚼して考えることが、酷い敗けにしないために大事です。


山口県でも外出自粛で献血する人が減っているというニュースを見ました。検索してみると、近くのショッピングモールに献血車が来ていたので、献血に出かけました。今日は、若い人(男女ともに)が割合にたくさん献血に来ていて、ちょっと安心しました。コロナ禍にできることがないのですが、献血は不要不急の外出ではないので、出かけてみませんか?

 

私の後に献血する人がバスの中で生年月日を聞かれていました。おやっ?私は聞かれなかったので不思議に思いますと、どうやら初めての献血の様子です。ちなみに献血したことのある人はカードを持っていて、指の静脈認証(あるいは暗証番号)で個人を特定します。私は42回目の献血。新型コロナ禍で、むしろ献血登録者が増えるといいですね?