100%どんな会社にも不正はある

大なり小なりですが、100%全ての会社で不正はおこなわれています。

 

ある会社では、従業員の懇親会を定期的に開催するために会社と従業員が(役職に応じて)毎月いくらかの金額を積み立てていました。このお金の管理は、最近10年ほどは経理部のA主任が一人でやっていました。今年は会社創立50周年です。積立金も少し貯まっていますから、毎月の積立も少し増やして、記念の社員旅行に行くことになりました。

 

リゾートホテル
リゾートホテル

真面目なA主任は、記念旅行の収支をはっきりさせるために、これまでの積立金口座と分けることにしました。新たに旅行積立用の銀行口座を開設して、これまでの口座との間でお金のやり取りをするようになります。たまには積立金を現金で持ってくる社員や、支払いを現金ですることもありました。

 

そんななかで、うっかり財布を忘れてきたA主任はちょっとその現金を借りることがありました。もちろん、後で補填をしたのですが、誰にわかるわけでもありません。ちょっとの間、借りるだけですから誰にも迷惑はかけません。但し、社員旅行に出発する時点で、ちょっと借りたお金の総額が10万円を越えていたのは問題です・・・。

 

こういう不正を防ぐには、ダブルチェックをするとか、担当者を固定しないとか、いろいろありますが、本業とは関係の無いお金の管理などの場合は難しいです。

 

似たような事例では、ポイント横領とかマイレージ横領とか言われるものもあります。会社の経費として購入した物品のポイントを自分のものにする人は結構多いと思います。出張に飛行機を頻繁に利用する社員のなかには、マイレージを貯めて家族旅行するような人もいます。

 

社内ルールをきちんとつくって管理するということなのでしょうが、あまりおこなわれていないようです。こういう不正?をおこないやすいのは、上位役職者なので自らを縛る必要を感じないのです。また、直接的には誰にも迷惑を掛けているように思えないので、倫理的な痛みも感じません。

 

今はあらゆる取引、特にキャッシュレス取引ではポイント還元があります。不正の温床をばら撒いているようなものです。正札掛け値なしの現金取引のほうが、明朗ではあります。