博多はアジアの中心だなぁと感じます

福岡の中心街は天神と言います。天神さま(菅原道真)を祀った水鏡天満宮があるからです。

 

水鏡天満宮とは、菅原道真が京都を追われて大宰府に左遷させるとき、川面に移った自らの顔をみて嘆き悲しんだという由来から名付けられたものです。ちょっと不甲斐ない感じのするエピソードですが、天神の街にいると日本らしい秩序にアジアの猥雑さが少し混ざって、ここがアジアの中心という感じがします。

 

福岡空港は工事中(毎日新聞のWebサイトより)
福岡空港は工事中(毎日新聞のWebサイトより)

天神の街で感じる猥雑さの一つは、中国語や韓国語をはじめとする外国語の飛び交う頻度の多さです。天神地下街を歩くと、聞こえる言語の割合は日本語と外国語では半々のイメージです。

天神では、アジアの方がたくさん働いておられるので、日本語の会話でも独特のイントネーションがあります。押しなべて早口で声量もあるので、ちょっと追い立てられます。

 

また、福岡は東京と比較してもユニークな服装の人が多いです。ファッションを評論する能力は無いのですが、ちょっと目を引くような人の割合は東京を超えるかも知れません。平日の昼間なのに・・? まぁ、目を引くとは言っても、じろじろ見るわけにはいかないです。

 

少し驚くのは、天神ではお年寄りの女性がたくさん歩いていることです。階段やスロープを進むことも覚束ないような方が、キャリーバッグに身体を預けて歩いている光景をあちこちで見ます。東京もお年寄りは多いのですが、都心ではそれほど多くはありません。

以前からシルバーカーと称する(ベビーカーみたいに)縦押しする(疲れたら座れる)ものが主流だったのですが、横押しのキャリーバッグに変わっているようです。横押しのほうがオシャレ(いろいろな色・柄・形がある)ですし、年齢を感じにくいです。この手のキャリーバッグは山口県ではあまり見かけないので、取り扱うとおもしろいかも知れません。

 

さて、天神の猥雑さを感じるもう一つの大きな要素が、頭上近くを飛ぶ飛行機の姿と音です。福岡空港は年間発着回数18万回で2400万人が利用します。羽田空港、成田空港、関西空港に次ぎ日本で第4位です。1位の羽田空港の発着回数45万回(8600万人)とはかなりの差がありますが、羽田は海に延びる4本の滑走路があり、福岡は市街地に1本の滑走路です。全ての離着陸機が、天神のビル街の頭上を飛び交います。

 

 

福岡空港は現在能力増強工事中です。滑走路も1本増えますが、現在の滑走路と平行(並行)に短い滑走路が着くだけですから、天神の猥雑さは増すばかりです。個人的には、航空機事故のリスクは高まらないのか?というのが気になりますが、さらに福岡・博多の魅力は増してきそうです。