美祢刑務所に入ってきました

美祢刑務所はPFI方式の民活刑務所です。正式には美祢社会復帰促進センターといいます。

 

塀のなか、と言いますが美祢センターには塀はありません。代わりにフェンス(三重です)がありますが、目立つほどではなく開放的な雰囲気です。この地域では、農作物の鳥獣被害も多いので逆に守ってもらっているくらいの気分です。

 

美祢社会復帰促進センター(センターのWebサイトより)
美祢社会復帰促進センター(センターのWebサイトより)

もちろん初めてセンター内に入るので、ちょっと緊張です。きちんと入構手続きをして、財布も携帯電話も全部預けてから入ります。

当然ですが、写真を撮ったりできませんし、何か持って帰ったり、置いて帰ることもダメですね。

 

内部の印象は、施設がとっても綺麗ということです。広々としていて、周りの自然とも調和しています。

美祢センターに服役しているのは、初犯で

、かつ就業経験や出所後の身元引き受けなども問題がないスーパーAランクの人だけです。

 

落ち着いた環境で社会復帰のために向けて頑張っているのだろうと思います。一度だけの過ちで終えて欲しいと強く願います。ちなみに、あんまり快適だとまた刑務所に戻るために再犯するという話がありますが、そのときは美祢センターに収容されるわけではないのです。

 

美祢センターの収容者は昨年末時点で男性333人、女性340人です。収容定員は、それぞれ500人・800人ですから随分少ないですね。

 

これは全国的な傾向で、罪を犯す人は年々減ってきています。

昨年末時点で日本の全刑務所の収容定員は89,395人ですが、収容者は55,967人に過ぎません。収容率で62.6%です。つまり、日本の刑務所には空き部屋が多いのです。

 

外国人の数が増えると犯罪が増えるのではないか?という議論もありますが、収容されている外国人の数は一貫して減少しています。昨年末時点で3,041人で全収容者の5.4%です。

10年前が5,919人(7.4%)でしたから、急激な改善と言えるでしょう。この10年間に日本に暮らす外国人は10%強増えていますので、外国人が増えると犯罪が増えるという仮説は棄却されます。

 

まぁ、刑務所に空き部屋が増えるのはいいことです。

このところ受刑者不足の影響で、刑務所や少年院の閉鎖が続いています。なかには、有名人が収監されていたことから、刑務所の閉鎖を惜しむ声が上がるということです。

跡地利用として、ホテルや集合住宅にするというケースもあるようです。そういう伝統的な刑務所では、特にうまく活用できればいいなぁと思います。