核兵器は近代化し国連平和維持活動は縮小

小欄には珍しいですが、国際情勢についてちょっと書きます。

 

日本の周りには随分と物騒な国があるのですが、あまり実感を持っていません。BCP(事業継続計画)を考えるとき、自然災害だけでなく戦争やテロといった紛争も考慮に入れても構いません。発生確率は大地震より高いような気もします。

 

SIPRI(ストックホルム国際平和研究機構)のWebサイトより
SIPRI(ストックホルム国際平和研究機構)のWebサイトより

SIPRIの2018年報では次のように書いてあります。

世界の核兵器保有国は9つです。

各国が保有する核弾頭の数は、ロシアが6850、アメリカが6450でこの二か国が全体の92%を占めて圧倒的多数です。

次いで、国連安保理事国のフランスが300、中国が280、イギリスが215です。

他に、インドとパキスタンがそれぞれ140前後、イスラエルが80、北朝鮮が10~20と予想されています。

 

ロシアとアメリカは核弾頭の数は減らしているのですが、核兵器の近代化を進めています。核兵器の質というか驚異のレベルは高くなっているようです。中国や英仏などの国でも新しい核兵器システムへの移管や導入が進んでいます。

日本にとっては、何より心配なのが北朝鮮の核兵器ですし、印パで均衡する大きな核兵力の存在も危険です。

 

一方で、SIPRIは国連平和維持活動の縮小を懸念しています。アフリカを中心にして紛争地域は拡大して、PKOの需要というか必要は増えています。しかし、2018年は2017年より人員規模で7.9%の減少となり、大きく縮小しました。

 

アメリカのトランプ政権の方針が大きな要因ですが、先進各国が国連活動への予算を大幅に削減する方向になっています。日本もそうですね。

世界各国が内向きになっているということですが、ちょっと心配なことです。

 

☞ STOCKHOLM INTERNATIONAL PEACE RESEARCH INSTITUTE