e-sportsで地域活性化するなら今がチャンスか?

昨日の続きですが、e-sportsの可能性について考えてみました。

 

総務省が今年の3月にまとめている「eスポーツ産業に関する調査研究 報告書」を主に参考にしています。どうも、e-sports という分野では日本が(日本だけが)立ち遅れているような印象です。

 

スウェーデンの高齢者e-sportsチーム
スウェーデンの高齢者e-sportsチーム

海外のe-sportsのマーケット規模は、2017年の推計で約700億円、視聴者数(1年間に1度でも観戦あるいは視聴した人)は3億3500万人だったそうです。コンピューターゲーム全体の市場規模が約11兆円ですから、e-sportsの認知度はまだまだ高くなくて、これからの市場です。

ちなみに、日本ではe-sports市場はまだ立ち上げっておらず、2017年の市場規模は5億円未満で視聴者数は158万人と推定されています。

 

しかし、アジア大会でも実施され、将来のオリンピック競技の候補にもなるということで、e-sportsは急速に認知度を高めています。その主力プレーヤーは、コンピューターゲームでシェア約27%と、アメリカの22%をしのぎ世界一となっている中国です。中国では、巨大IT企業がスポンサーになってe-sports専用競技場が建設されるなど大いに盛り上がっています。

中国以外のアジアもe-sportsは盛んで、特に韓国での人気が絶大です。また、インドでも普及が進んでいるということですし、ロシアでも政府主催の大会が開かれたりしています。

 

e-sportsがオリンピック競技になるかどうかは、公正なルールが確立されるかが鍵だと思われます。新しいコンテンツが生まれるときに主要プレイヤーとして参加して、ルール作りに関われるかどうかは、重要です。日本の動きは少し遅すぎるかも知れません。

 

ちょっと考えてみると、e-sportsを含めてマインドスポーツはフィジカルスポーツと比較して年齢や体力の影響が小さいです。したがって、オリンピック競技よりもパラリンピック競技やちょっと話がちがいますがねんりんピックのような高齢者競技大会に向いているかも知れません。実際に、スウェーデンでは全員が70歳以上のe-sportsチームが活動をしているという例もあります。

 

また、e-sportsを観戦するのは、競技場に足を運ぶこともあるのですが、多くはオンライン上での視聴とチャットでのおしゃべりで楽しむようです。欧州最大の大会はポーランドの人口30万人の地方都市で開催され、中国の専用スタジアムも南西部の重慶市郊外に建設中ということです。日本でも弘前市でのイベントが多くの人を集めています。

どうも、e-sportsは地域振興とも親和性が高いようです。

 

面白そうになってきたので、続きは明日。