箱物行政は後が大変

自治体の箱物を運営する委員会に委員として参加することが年に数回あります。

 

ディズニーランドも箱物だけど・・
ディズニーランドも箱物だけど・・

どの箱物も総じて有効活用されているとは言い難いのが現実です。

10年・20年、ときには40年前にできた施設です。当時は大きなお金が掛けられたものです。国の補助金もたくさん使って自治体が鳴り物入りで建設しました。

 

建物も年々老朽劣化していきますが、内部の展示とか、器具備品は劣化以前に陳腐化していきます。素晴らしい絵画とか彫刻なら何度も訪れようと思うかも知れませんが、教育や啓もうを目的とした陳列展示だと一度行けば十分です。更新する予算がつくことはほとんどありませんから時代遅れのものが寂しいオーラを出しています。

 

また、照明や空調など電気やガスなどエネルギーを使う設備の老朽化は問題です。水光熱費の金額をみて、ビックリするようなことになります。ほとんど見学者が来なくても、閉めたままにはできないので蛍光灯が灯り、旧式の空調機が動いています。

 

また、ものすごく古くなった施設は建て替えるべきですが、壊すのにもお金がかかります。とりあえず、今年までは・・と何年も使い続けます。毎年ムダに費用(税金)を棄ててるのですが、小さい金額なので目をそむけておけます。

 

古い箱物でも心を入れてやることで活躍させることが出来るかも知れません。東京ディズニーランドの建物でも、ほっとけばただの箱です。開業から35年が経っています。当時のままの箱物も残っているかも知れませんが、キャストの皆さんの心が詰まった箱だから、多くのゲストを集めることができます。

実際、日本の多くの遊園地が遊具などの箱物をつくりましたが、お客に勝手に遊べという姿勢が見えるところは、ことごとく潰れました。どんなにスリル満点のジェットコースターを設置しても、心がなければ何度も訪れるものではありません。

 

そうなると、箱物の問題は人で解決できるのかも知れませんが、自治体を定年した方の天下り職場ですから、怠けず休まず働かずが定着してしまっていることも多いです。 

まぁ、強制的に撤去してしまうのが正解なんですが、認可した中央官庁のメンツが許さないでしょうね。 難しいもんです。