ゴルフ人口は年々減少しており、余暇活動の統計からは約700万人だそうです。
10年前の2005年は1080万人でしたので、30%以上減少しており、歯止めがかかる様子もありません。
しかも、700万人のゴルフ愛好家(1年に1回以上ゴルフ場に行った人)の50%以上は60歳を超えています。
リタイヤ後の団塊世代が支えているゴルフビジネスも風前の灯に見えます。
ちなみに、ゴルフ場の売上高は全国で8800億円ほどです。バブル期には2兆円を超えていましたので、1/3程度に縮小して、かなり厳しい状況です。
さらに、地球温暖化の影響を受けて、グリーンの状態は完ぺきではありません。芝には高麗芝とベント芝があります。高麗芝は名前と違って韓国産ではなくて日本の自生種です。冬に枯れるので、グリーンにはあまり使われません。
グリーンには、ベント芝という西洋芝がよく使われます。冬芝で寒さには強いのですが、暑さに比較的弱く、このところの温暖化で枯れてしまうことが増えました。ゴルフ場では管理の手間が余分にかかって、収益を圧迫します。
ゴルフ場が利益を上げるカギは、女性、若者、それに外国人旅行者のようです。
「Golf around the world 2017」によると、日本にはゴルフ場が2290あります。世界では、アメリカ(15,047)、カナダ(2295)に次いで3番目に多くなっています。余談ですが、こういう統計ではイギリスが4つに分かれます。イングランド(1991)、スコットランド(540)とかで、イギリスという国では2730ですから、日本は本当は4位ですね。
一方で、日本にたくさん旅行に来て下さるアジアの国ではゴルフ場は不足しています。中国には383、韓国でも444、台湾は70、タイは240・・といった数です。これらの国では、いろいろな事情でゴルフ場をどんどん増やすのは難しいと思われます。
日本のゴルフ場でも、外国人旅行客にターゲットを絞り込んだところが、もっと増えてもいいと思います。もともと食事が提供され、温浴施設が揃っているのですから、宿泊施設を併設することもハードルが低いと思います。民泊を推進するよりも、ゴルフ場ホテルを増やす方が利点が大きいように思います。どんなもんでしょうか?