記憶も記録も書き換えられる

人の記憶というものは曖昧なものです。同じように記録も曖昧です。

 

クロワッサンがパンケーキに変わる
クロワッサンがパンケーキに変わる

有名な映画「プリティ・ウーマン」ですが、そのなかでも最も有名なシーンです。ジュリア・ロバーツがリチャード・ギアとホテルで朝食をとる場面です。ジュリアがクロワッサンを手に取ったののですが、何故か食べたのはパンケーキです。

 

映画の撮影は細切れに取られるので、このようなことはしばしば起こります。ウェブサイトでは、たくさんの特集がされています。

この場合、ジュリア・ロバーツはクロワッサンを手にしていたという記憶を書き換えてしまったわけです。

もちろん、映画には記録係がいて、こういうミスが起こらないように記録を残します。このケースでは、記録するのを忘れたのか、あるいは書き間違えたのか、今となっては知る由もありません。

 

実は、記憶というのは曖昧で、勝手に書き換えられるものだそうです。「あったこと」が「あるべきこと」に変換されることが多いようです。ジュリアは、ホテルで富豪と食べる朝食は、クロワッサンでなくてパンケーキのはずだと、記憶を書き換えたのかも知れません。

 

それでは、記録は確かかと言えばそんなことはありません。そもそも記録は(短時間の)記憶をもとにしています。その場で書き損ねて、なんだったけ?と思い出しながら書く場合もあります。なりより、記憶と同じく「あるべきこと」「あって欲しいこと」を事実に反して記録してしまうというのもよくあります。気をつけないといけません。