寿命が延びると認知症を発症する人が増えます。2050年に世界で1億3千万人にまでなると予測されています。
認知症の予防には生活習慣の改善が効果があると言われてきました。しかし、あまりはっきりした調査結果を目にすることがありませんでした。
8月号の「サイエンス」にスウェーデンでの大規模な臨床調査の結果が紹介されていました。
65歳~70歳の人をおよそ630人づつの2つのグループに分けます。
1つのグループには定期的な健康指導をおこないます(これが対象群)。
もう1つのグループには健康指導に加えて、栄養指導・運動指導・認知トレーニング・健康管理をおこないます(これが介入群)。
対象群も健康指導の効果で認知症レベルの改善がみられましたが、介入群の改善効果は非常に顕著でした。
もちろん認知症が発症するのには、いろいろな原因があります。加齢の影響だけでもありませんし、遺伝的要因で生まれたときから決まっているだけでもありません。しかし、認知症のリスクは生活習慣の改善で減らすことができるそうです。また、その改善への取り組みに遅いということはないそうです。
1.頭を使う。(外国語と音楽が特によいそうです。)
2.体を使う。(ジョギングや水泳など有酸素運動がよいそうです。)
3.社会とつながる。(仕事に限りません。)
4.外出する。(但し、気に入らない人と会わないこと。)
5.MIND食(アルツハイマー症に効果)をとる。
・・・野菜・果物・魚をしっかり食べる。ファーストフードやスイーツを控える。
などが、考えられます。