オープンクエッションを使う

久し振りに籠池前理事長がテレビに登場して、2万円相当の100万円の束を見せびらかしたりしています。◦◦学園問題が相変わらず賑やかですが、登場人物や組織のそれぞれが、自ら墓穴を掘り合っているのかは、本当に不思議です。

 

それは、さておいて質問にはオープンクエッションとクローズドクエッションの2種類があります。

オープンクエッションというのは、相手が自由に返答できる質問のことです。具体的には、「5W1H」=「when(いつ)where(どこで)who(誰)what(何)why(なぜ)how(どうやって)」の6つの疑問符を使った質問です。

クローズドクエッションというのは、その逆で相手の解答範囲が限定されている質問のことです。具体的には、相手が「Yes(はい)No(いいえ)」で応えるような質問です。

 

相手から情報を得たいとき、コミュニケーションを深めたいときにはオープンクエッションを使うほうがいいです。相手の考えや行動を確かめるときにはクローズドクエッションを使うのですが、立派な社会人になるほど使う頻度は減ってくるようです。

コミュニケーションにおいては、コンテンツ(中味)よりコンテクスト(文脈)が肝心です。これが分かっているなら、頻繁にクローズドクエッションを使う必要は無いようです。

 

国会議事堂
国会議事堂

国会審議が嚙み合わない一つの理由は、質問にクローズドクエッションが多いからです。

 「私は・・だと思うのですが、いかがですか?YesかNoかでお答えください?」という質問が多いです。それに対しては、「あなたが・・と思うのは勝手ですが、私はYesでもNoでもない。」という答えが返ってくることが多いですね。

 

クローズドクエッションの場合は、最初は相手が容易に答えられる質問から絞り込むのが有効です。例えば、「あなたは、AとBであればAを優先するのですね?」と質問して、「Aです」という返事なら「AというのはA1とA2のどちらに近いですか?」といった質問の仕方です。

 

国会でも、オープンクエッションはありますが、「私は・・だと思うのですが、そうならないのは何故ですか?」という質問が多いです。これの答えが「あなたが間違っているから」であると、これに対する質問者の反応は十中八九が「そんなことは聞いていない。」です。

 

オープンクエッションは相手に自由に応えさせてこそ価値があります。もし、質問者の意図と異なる解答であったなら、それに関わる別の質問「どこが間違っているのか?」「いつ変化するのか?」などをして議論を深めることが大切です。

また、オープンクエッションで自分の意見を主張したい場合は、最初に一歩引いておくほうが有効です。「私が間違っているかも知れないのですが、」と最初に言ってから、「・・についてどう思いますか?」と訊ねます。上の例では、「私は・・だと思うのですが、そうするにはどうしたらよいでしょうか?」と質問するなども有効です。