果物を食べる・つくる

海外のスーパーマーケットでは、日本に比べて売られている果物の種類と量が豊富です。

 

果物100g未満の割合
果物100g未満の割合

「健康日本21」という国のプロジェクトがあります。現在は2013年から2022年までの第2期の10年に入っています。

 

この運動に効果があったのかどうかは不明ですが、多くの指標で国民の健康状況は改善に向かっています。マスコミなどでは、いろいろネガティブなことも言われますが、公式の確からしい調査の指標は押し並べてよくなっています。

 

そのなかに、果物を成人一人が1日200g摂取するという目標があります。日本人が食べる果物の量は平均して110~120gと少ないのです。

目標とする指標としては、「1日100g未満しか摂取しない人の割合を30%以下にする」というのが設定されています。「健康日本21」で掲げられている多くの指標の中で、達成が難しいと思われるものの代表です。

果物の200gというのは、リンゴやナシなら1個分、ミカンやキウイフルーツなら2個分に相当します。まぁ、そこそこの量で、意識しないと食べられません。

 

果物は、ビタミン、ミネラル、食物繊維、糖類などの重要な供給源です。しかし、日本では摂取量が年々減少しています。国際的に見ても、日本人は果物をあまり食べませんから、観光に来られた外国の人が少し驚きます。中国人観光客の不満:第1位に「果物の種類が少なく、値段が高い」が入ったこともあります。

 

さて、日本の人口×200g×365日を計算すると92万トンという数字になります。現実は、日本人の果物消費量は45万トンくらいです。ここに、巨大な潜在的市場があるわけです。

日本の果物生産は、ミカンとリンゴがそれぞれ7万トン、梨と柿が2万トンといった順で、合計で23万トンしかありません。消費と生産の差異は22万トンは輸入で補われています。

 

昔は、一日にミカンばかり5個も10個も食べていましたが、今ではあまり見かけません。日本では、流通してる果物の種類が少ないというのが果物を食べる習慣が根付かない理由のようです。

それでは、生産すればよいわけですが、桃栗三年柿八年で収穫できて収益が上がるまでには時間がかかるので、経営的には参入を躊躇します。うまい仕組みをつくれるといいなぁと思います。例えば、国家戦略特区ですが、ちょっと時期が悪いでしょうかね?