廃棄物処理業の軽トラで家庭ごみ

軽トラの車体には廃棄物処理業のロゴと社名が大きく書いてあります。

 

普段はあまりしないのですが、たまたま事情があって従業員の方が会社の軽トラで自宅に直帰したそうです。翌朝になって、奥さんから「ちょっと、玄関のゴミをステーションに出しといて」と頼まれたので、その従業員さんは軽トラで出勤するときにゴミ出しをしました。

 

さて、どうなったか?はご想像の通りです。廃棄物処理業者がごみを不法投棄したというクレームの電話がかかり、会社は謝罪し、従業員さんには処分(形式的でしょうが)が下ります。再発防止対策として、社用車でのゴミ出しは禁止が徹底されました。

 

消防団の方が長時間の消火活動が終了した後に、消防車でうどん屋に立ち寄ったとことに対する苦情と謝罪が話題になっています。救急隊員が急病人を搬送した先の病院の売店でパンを買うことを見逃してくれという、市からのお願いが公開されてもいます。電車の運転士が停車中に水を飲んだというクレームもあったそうです。

 

これに対して、それぞれの組織が簡単に謝って、再発防止を約束することがおかしいという意見も数多く聞かれます。ネット上では、それぐらいなら、許容範囲ではないか?という意見が大勢のように見えます。個人的には、それぞれの職業の方の事情も少し忖度して、広い心で許してもらえるとありがたいように思います。

 

しかし、一方で、ヤフーの意識調査に「消防車でうどん店」に関するアンケートが実施されています。今日時点で17万5千の回答があり、24%が問題有り・55%が問題無し。残り21%が消防団なら構わず消防署員であれば問題有りという結果です。問題が無いは過半数を少し超えるくらいです。

この結果からは、皆さんの総意というか、国民の常識からして、「消防車でうどん店」には問題が無いとは言えません。

 

 

結局のところは、「瓜田に履を納れず / 李下に冠を整さず」、君子は、他にどんな不都合があったとしても、少しでも疑いを持たれるようなことは行わないという教えです。

 

つまり、組織の経営という観点からは、「君子危うきに近寄らず」で対応するのが正しい立場だと言うことです。