0対33・・大学野球は面白い

山口県ですが西部本社発行の新聞には九州六大学と福岡六大学野球のスコアが掲載されます。

 

私の出身大学は福岡六大学に所属していますが、昨年の秋まで38シーズン連続で最下位という弱小校です。九州共立大学(カープの次世代エース大瀬良投手の出身校)、九州産業大学、日本経済大学などプロ野球選手を毎年送り出している学校と戦うには戦力不足は否めません。

それでも、九産大との試合のスコア0対33は記録的大敗ですから、目を惹きました。まぁ、これも大学野球の面白さの一つかもしれません。

 

現在のカープで最も人気が高い選手は、二塁手の菊池選手と思います。出身は中京学院大学です。中京学院大は東海地区大学野球連盟の岐阜県リーグに所属しています。この岐阜県リーグには中部学院大学(似た名前で紛らわしい)もあって、カープには2014年ドラフト1位の野間外野手と昨年のドラフト3位で今年の開幕先発ローテに入った床田投手がいます。

ついでに、カープの左のスラッガー松山選手は九州国際大学の出身で、こちらは九州六大学に所属する大学です。この大学の出身者で最も有名なのは阪神などにいた下柳投手です。

 

山口県の大学は中国六大学をトップにした4部構成の中国地区大学野球連盟に所属しています。1部である中国六大学には徳山大学と東亜大学(下関市)が入っています。昨秋のリーグ戦を制したのは、環太平洋大学(岡山市)です。中日のリリーフエースから今年は先発に転向している又吉投手の出身校です。

 

調べたわけではないのですが、以前はプロ野球選手と言えば、東京六大学や関西六大学、東都六大学などメジャーなリーグに限られていたように思います。現在では、地方の大学野球からプロに進む選手も増えているようです。

 

日本では大学野球は学生の自主的運営であったり、体育会系の活動であったりして、ビジネスの臭いが殆どありません。アメリカではNCAA(全米大学体育協会)が、試合の規則や運営、肖像権の管理などをおこなって年間1000億円以上の収益を上げています。収益は、各カンファレンスを通じて、傘下の全米1100の大学に配分されます。

各大学でもスタンフォード大学やコネチカット大学など年間100億円を超えるスポーツ予算を組んでいる大学もあり、1100大学の合計は8000億円を超えるそうです。また、上位校は観衆を入れることのできるスポーツ施設を自前で設置しています。試合をホーム&アウェイ方式で実施することで、地元大学を応援する観客の動員が増えるようです。

地方でも、大学スポーツをビジネスの一つとして考えると面白いかも知れません。

 

尚、NCAAの活動のもう一つの柱は選手のダブルキャリア支援です。スポーツだけに打ち込んでもプロで成功するのは一握りです。学業を疎かにせず、きちんとした学問を身につけさせることを重視しています。

NCAAは、Division1(最高ディビジョン)に所属する学生には2年生次に「卒業単位の40%以上の取得」と「GPA1.9以上」を、3年生次には「卒業単位の60%以上の取得」と「GPA2.0以上」を条件にしています。大学スポーツの場合、プレーヤーに魅力を感じて、チームが人気を高めるには、文武両道であることが一つの要素でもあります。